目次
公開日:2020年10月4日
更新日:2022年3月8日
公認AMLスペシャリスト(Certified Anti-Money Laundering Specialist)という資格に合格し認定された。資格の状況や対策法についてまとめます。
CAMSとは?
CAMSを調べると以下のようにある。
CAMS(Certified Anti-Money Laundering Specialist、公認AMLスペシャリスト)は、AML認定資格のグローバルなゴールドスタンダードです。CAMS認定資格は、世界で40,000人を超える金融犯罪防止に取り組むプロフェッショナルが取得しています。自己学習と試験に向けた強化学習パッケージを活用することで、わずか3か月で認定資格に合格することが可能です。現在CAMSはスペイン語を含む12言語で提供されています。
日本語はなかなかないのだが、こちらにはこんな感じで書かれている。
マネロン最高峰のCAMS。
ACAMSは別格として、今後は三者のどこが業界スタンダード試験になるのだろうか?
受験時のバックグラウンド
CAMSに関係しそうな資格・経歴・経験を列挙する。
関係しそうな資格
- Ph.D. (量子物理学) ケンブリッジ大学
- 工学修士・学士(応用物理学・情報工学) 慶應義塾大学
関係しそうな実務
- 外資系コンサルティングファーム勤務(リスク・マネロン・セキュリティ分野)・実務経験あり。
- そもそもお金(物理的な意味で)に興味があり、いろいろ調べていた経験あり。各国の「現金集め」のようなよく分からない趣味でも役に立つこともあるという話
対策
試験に登録すると、ファイルが送られてくるので、それらを何週かやり込む。
さらにGoogleで検索すると色々なファイルが見つかるので、それらからを一通りやる。
公認AMLスペシャリスト 認定試験スタディー・ガイド 第4版
関連の単語・法律・FATFdirectiveなどを歴史的な背景や金額の推移、関係などを理解して細かい数字は覚える。
ウォルフスバーグ声明:マネーローンダリングを管理するためのリスクに応じたアプローチに関わるガイダンス
アメリカの法律・OFAC等々の背景からの理解。
CAMS対策向けにというわけではなかったがマネーロンダリングの書籍は既に読んでおり、間接的に役に立っている印象であった。
試験
試験会場はテストセンター。試験時間は210分。合格点は75/120(62.5%)。
Candidate Handbook For the CAMS Examination
問題はただの4択ではなく5問中正しいものを全てチェックしろ、のような方式である程度明確にわかっていないと誤答しそうな問題が散見された。
試験は日本語で登録し日本語で受験をしたが、なんだか相当に変な日本語が見受けられた。
「次のの選択肢の中から~」いや、「の」多くないですか?というレベルのものまで。「クレジッドガード」?なんだ?聞いたことが無い。次の行「デビッドガード」?あ、カードか。レベルの誤字も。
ただでさえ疲弊する試験が、日本語の表記でさらに疲弊するというアレな展開。
これを機に国際資格は、なるべく日本語で受験しないように決意したきっかけでもある。
最後に提出ボタンを押すと、結果がすぐ表示された。80%程度で合格していた。
Tips
まず出来れば、英語で受けたほうが良い。
クラウドファンディングなどの最新の技術に関連するような目新しい問題もいろいろ出るが、その都度思考実験をして「この場合だとまずいんじゃないか?」等と原理原則に則って考えることが効果的に感じる試験であった。なおこの原理・原則には諸法律や諸規則を含む。
個人的な利点
CAMSは、マネーロンダリングの業界特に欧米ではよく知られた資格である印象で、仕事の際に信用をされやすい効果がある様子である。
それ以上に個人的には映画やドラマで「あ、あのやり方は、現状の金融機関のシステムに引っ掛かるから出来ないはず」といった細かい突っ込みを入れることが出来るようになる。
「箕部幹事長、棺の会からの融資額をUAE銀行に同じ日に同じ金額を送金したらそりゃ分かりますって。ていうか本名で口座作ったのを不正献金で動かします?捕まえてくださいって言ってるようなもんですよ。何回にも分けて別の架空団体の口座に時間差で送ったりしてストラクチャリングとか、よく分からない別の土地を買ったりしてレイヤリングとかしないんですか?」)(半沢直樹2・最終回)とかいってみたくなってしまう感じである。
ついでにこういった写真を撮ると、なんとなく信憑性が上がる。
なお手に持っているのは葉巻ではなく、葉巻の形をしたキューバという香水。※マネロンする側ではなく防ぐ側の資格です。特に他意はない。
監査やセキュリティの資格を生かした転職
資格取得を目指す人が気にすることに、転職があるだろう。
これらの資格を生かした転職は、基本的に年収が高めになることと、この業界では日系よりも外資の方が資格を認めやすい傾向にあるので、いわゆるハイキャリア系のサイトに集まりやすくなっている印象である。同時に、スポットでも入れるような資格であるため、エンジニアやフリーランスも、資格名で検索すると多くの案件がヒットする。
以下のようなサイトでは、それらの求人が集まっている。(案件はメールで監視をし、該当する案件を発見し次第、随時追加している。)
大学院生の就職活動を支援してきたアカリクだからこそできる院生を知り尽くした転職サポート。それが『アカリク転職エージェント』
一般的に転職の求人は業界の仕組みとして、会社よりも、担当者・案件・タイミングの組み合わせによるので、一つのサイトだけに登録するよりも、興味がある分野に引っ掛かるサイトに片っ端から登録し、自分でメールのフォルダやフィルタ等で管理することが最適になる。
利用者は基本的に無料なので多く登録しても損することはない。
(もちろん掲載サイトとしては、多く登録して欲しい!が、実際に私も就職する際には、該当するサイトを片っ端から登録した。そしてそのメールから案件を見て記事に組み込んでいる)
なおLinkedinで資格名を書いておくと、たまに海外からも連絡が来るが、これは狙って案件を見ることは難しい。
関連のブログ・体験記
日本語での合格体験記は非常に少ない様子。
アンチマネーロンダリング国際認定資格「CAMS」合格ストーリー
コロナ中に「(国際資格)に独学で合格!」シリーズ
CISSP(認定情報システムセキュリティプロフェッショナル)に独学で合格!資格試験対策難易度
CISM(公認情報セキュリティマネージャー)に独学で合格!資格試験対策難易度
CISA(公認情報システム監査人)に独学で合格!資格試験対策難易度
CEH(認定ホワイトハッカー)に独学で合格!資格試験参考書対策
CAMS(公認AMLスペシャリスト)に独学で合格。マネロン資格試験難易度対策
PMP(プロジェクトマネジメントプロフェッショナル)に2週間で独学で合格!資格試験対策方法難易度参考書
国際資格のテストセンターでの試験一般についてはこちらの記事を参照ください。
資格試験に関し、どのような資格を取得すればいいか?についてはこちらの記事を参照ください。
資格・試験の意味のある実践的で効率的な勉強法と資格の選択について
以上ご参考いただければ幸いです。