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公開日:2016年3月23日
更新日:2019年7月21日
このブログ、私は「雑記ブログ」と宣言しているのにもかかわらず、留学ブログと認識されることも多いようなので、ちょっとは正規留学に関することでも書こうと思います。今回は、奨学金と研究インターンをテーマに、海外大合格に向けて効果的だと考えられる方法を経験を元に考えましたので、まとめてみます。
例によってですが、理工系の博士課程を想定しています。
そもそも海外大(大学院)の選考基準は?
そもそもいわゆる欧米の大学院(場合によっては大学も)、特に筆者が在籍しているような研究などを行うPhDコースなどは、選考基準がバラバラです。選考は書類と場合によっては面接のことが多いようです。一般的にスコアは足切りのようなもので、実質はその人物がと一緒に働けるかどうかなどの数値化しにくい部分が重要のようです。
要するに大体の場合において、基準スコアを超えていて、かつ「この人がいい!」と思われれば、受かります。(MBAやLLMのようなマスターコースでは違うかも。)
どのように「この人がいい!」と思われればいいか?
テストスコアや成績は、いろいろネットに数えきれないほど落ちているのである程度参考にして、限りなく高い点数を目指してください。
では肝心の「この人がいい!」と思われるにはどうすればよいでしょうか?一般的には推薦状が重要と言われています。おそらくそれは本当でしょう。しかし本質的に考えて、こんな状況を考えてみましょう。
既に選考する選考委員たちが知っていて、選考委員たちが「この人がいい!」と既に思っている。
どうでしょうか?おそらくその人をとるでしょう。むしろ選考側は、既にあなたをメンバーだとすら思っているかもしれません。
もしそのような人物になれば、こんな出来レース、なかなかないのではないでしょうか?通常、人間は、他人の評価よりも自分での評価を優先しませんか?
さて、どうやれば「この人がいい!」と思ってもらえるでしょうか?
一緒に働く
手っ取り早い話が、一緒に働いて、「こいつ、いいな」と思ってもらえればいいでしょう。他人の推薦状よりも、自分本人を見て直々に評価したほうが自分としても安心感と信頼性が上がるでしょう。そして一緒に働いていることから、教員側には推薦状を書く権利まで発生します。もしその「いいな」って思う学生が自分の学生として取りたい場合には、自分のコースに推薦するくらい、いとも簡単なことでしょう。どうにかしてその機会を作りましょう。作り方で手っ取り早いのは、日本から資金を獲得して目的のグループに行くことではないでしょうか。
日本の短期留学奨学金を使う
日本の特に大学院修士課程などには、短期留学用の助成金があります。大体の場合、日本の機関に所属していること、という注意書きがあります。学部生でも問題ないでしょう。日本の奨学金、特に「トビタテ留学ジャパン」などは、指定期間の留学後、日本の所属機関に戻り、卒業することが求められます。
しかし、これも所属機関に戻った後に、日本の大学を卒業してしまえば、問題ありません。卒業後に海外大に進学するのは問題ないでしょう。よって比較的倍率が低くなっているようですし、余計に使えます。
トップレベル大学等コース 157名 (採用100人予定)
倍率1.5倍って、落ちるほうが少ないんですけど。。。
ただし…
ただし、実際に行っていっしょに働いてみて、「こいつ使えない、こいつとはもういっしょに働きたくない」と思われた場合は、受からないので気を付けてください。日頃から専門分野での研究や実験能力に加え、一緒に働きたいと思われるような人間性の向上に努めておきましょう。
それでも、その環境はあなたとはソリが合わないなどの他の要因も見分けられると思うので、やってみる価値はあるのではないでしょうか?自分の目で見ることができるし、気に入らなかったらほかに出願すればよし。さらにとりあえずいってみることで新たに発見できることもあるだろうし。その他でも例えば、就職に切り替えるにしても助成金獲得の実績は増えるし、上記の「トビタテ」などでは、事後プログラムもあるし、ノーリスクハイリターンでは?
なんでこの方法を思いついたか?
さて、なんでこれを思いついたか?と言いますと、そもそも私が似たようなことをやったという実体験に基づきます。それに加えて、選考側の似たような立場に立ったことも大きいです。
ケンブリッジ大学では学部4年生にあたる学年が様々な研究グループで、日本の大学の卒業論文にあたるDissertationの執筆するプロジェクトを行います。その際学部生は希望の研究グループあてに今までの成績や志望理由書、チューターやスーパーバイザーからのコメント(要は推薦状)等をもらってきます。(おそらくそれぞれで、一部がない場合もある。)そんな中、アプリケーションがすごくいいのに、実際に働いてみると、さぼるし、うまい具合に大学院生にやらせようとする学部生がいた一方で、あんまりパッとしないアプリケーションでもよく働き、人間的にもいい感じの人もいました。これを見て、「人を見極めるには書類ではなくやっぱ一緒に働くのが一番だ。」という結論になりました。これをうまく海外大の出願に応用すると以下のような形になったというものです。いわば選考側の目線に立つと、いっしょに働いて「こいつがいい。」と思う人物を取りたいのは明らかです。
終わりに
興味があればアプリケーションの書類をそろえるのも大事ですが、どうにかしてとりあえず現地に行って、一緒にやってみるというのは、結構重要で効果的なんじゃないでしょうか。