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「働き方改革」よりも付加価値化・効率化には「頑張り方改革」が重要という話

2020年1月17日

目次

  • 頑張り方改革
  • 日本人の精神論
    • 評価制度
      • ゼークトの教え
    • 日本人との相性
  • 頑張り方改革の結果起こりそうなこと
    • 関連記事(自動アルゴリズム)
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公開日:2020年1月17日
更新日:2020年1月18日

働き方改革法が施行され、徐々に浸透してきている。

働き方改革における、時短労働・ワークライフバランスなどの考え方で重要なことは「効率化」である。要は少ない努力で大きく成果を出すことが重要になる。その過程では、付加価値の低い業務は徐々に自動化され価値を失っていく。言い換えれば「いかに頑張らないか」を競うような部分がある。

一方で、まだまだ日本には「頑張ること自体が大切」という精神論・根性論による概念が根強く残っている。これでは、効率化どころか「手作業で頑張った!」ということ自体に重きを置いたりなど、過程の努力を少しでも評価する風潮自体が、「いかに頑張らないか?」を競う効率化においては障壁になりがちである。

そこで、効率化を目指すには、頑張り方自体の改革、すなわち「頑張り方改革」が必要になるのではないだろうか?今回はこの頑張りについて考えていきたい。

頑張り方改革

まずは「頑張り方改革」で検索してみると、何個かヒットした。

つまり、頑張り方改革とは、人生の優先順位を決めることです。

頑張り方改革

変わることを努力し続けてみませんか?

「変わる」ことをがんばってみませんか?〜頑張り方改革のすヽめ〜

離職や不人気の理由となる「職場の人間関係」「保育技術」「保護者とのコミュニケーション」などの問題を解消すべく、それらの壁の乗り越え方を教えることで、仕事の「楽しさ」や「達成感」「自己有用感」をもてるように現場を導くことを「頑張り方改革」では目指しています。

「働き方改革」は大事、でも「頑張り方改革」はもっと大事!自己有用感を高め、幼稚園教諭・保育士として喜びと成長を実感できる「新働き方改革?!」

これらを見る限りでは、大体の場合過程重視の傾向は同じようである。

しかし、私が言いたいのはこういうことではなく、私が考える「頑張り方改革」は「頑張った過程自体が評価されるべき、という考え自体を改革したほうが良いのではないか?」ということである。

日本人の精神論

日本人の元々の精神性を考えておく必要がある。

そんな自分が未だに日本人について解せない部分が、日本人の真面目さと勤勉さの裏に存在している「苦労」に対するメンタリティだ。

「苦労(努力)をしていない人間はダメだ」。日本で暮らしているとたまに聞くフレーズである。ある意味正論であろう。しかし、どうやらこの苦労至上主義的フレーズは、見事に拡大解釈され、合理的でない苦労や我慢、義務の範囲を超えた奉仕を、他人や自己に課すことに正当性を与え、「苦労や努力をしているように見えない」人間を卑下したり、仲間外れにする理由にもなってしまっているようだ。苦労の同調圧力と言ってもいい。

なんでそんなに苦労が好きなのか問題

ドイツから日本に来て常々感じているのが、「日本は努力の社会」だということ。日本では努力がとても大事にされていると様々な場面で感じます。

たとえば日本のマスコミは、ノーベル賞を受賞した人や、スポーツで成功した人を取り上げる時に、「その裏にある長年の努力」にスポットをあてることが多いですよね。

子どもの勉強に関しても、一生懸命勉強すれば、成績が上がる! 努力すれば受かる!と励ましたりします。「どんな子でも頑張ればできる!」という信念に近いものがあるのですね。

「努力は必ず報われる」は日本だけ?  日本は「努力社会」、ドイツは「才能社会」

日本人はひとつのことを、一心不乱に極限まで頑張って、いろんなものを犠牲にして、最後まで頑張った結果、成果が出た!という話が大好きである。だから様々なものを犠牲にし、ただ頂点を目指してストイックに頑張るアスリートのイベントである、オリンピックなどが好きなのだろう。

一方で「私、才能あるんで。」と、大した努力もせず、チャラチャラと適当にやっている(少なくともそう見える)が、人生の全てをかけて、全てを犠牲にして頑張っている人を片手でひねるように無双するような状況を極端に嫌がる。「彼は頑張ってない!」みたいな感じで否定すらする。彼は必死に頑張っているのに可哀そう。とボコボコにされた方の擁護も始まる。

日本でこういうやつがドラマやアニメで出てくるときは、必ずと言っていいほど悪役である。最後は頑張りで奇跡が起きて、そういう悪役を倒すのがお約束である。

評価制度

効率をあげていくには、意識を変えることは重要であるが、外圧が無く、自主的に変えるのは難しい。よって評価制度に合わせて態度を変えるほうが現実的ではないか?よって評価方法を変え、それに合わせて「頑張り方」を変えるほうが現実的である。

現状の日本では、至る所で、以下のような状況がまかり通っている。

彼は無茶苦茶頑張っている。成果は出ていないんだけども無茶苦茶頑張っている。あまり能力的にも向いていなさそうだけど、それでもどうにかしようと頑張っている。だからプラス評価にしたほうがいい。

「あのおじさんはね、確かに成果が出ていないんだけど、もうこの部署で10年も日が当たらない中、頑張っているんだ。残業も異常にして、挨拶も掃除もよくする。だから頑張っているからまだ評価をしていたほうがいいよね。」

これを「働き方改革」によってそれぞれ以下のように、変えられれば「頑張り方改革」が出来るようになるのではないか?

確かにあなたは最大限の努力をした。要はめちゃくちゃ頑張った。でも成果が出ていないし出る気配すらない。才能が無いんじゃないか?これでは良い評価しろということは無理だ。むしろ成果が出ていないのだからマイナス評価にする。

「あなたはここでもう10年ここの部署で頑張っている。しかしそもそもこの部署要らないんじゃないか?ていうかあなたの頑張りは分かったとしても成果が出ていない。辞めてもらったほうが、互いのためではないか?だから一刻も早く辞めていただけませんか?」

ゼークトの教え

何度も登場しているが、ゼークトの組織論というものがある。

将校には四つのタイプがある。利口、愚鈍、勤勉、怠慢である。多くの将校はそのうち二つを併せ持つ。
一つは利口で勤勉なタイプで、これは参謀将校にするべきだ。
次は愚鈍で怠慢なタイプで、これは軍人の9割にあてはまり、ルーチンワークに向いている。
利口で怠慢なタイプは高級指揮官に向いている。なぜなら確信と決断の際の図太さを持ち合わせているからだ。
もっとも避けるべきは愚かで勤勉なタイプで、このような者にはいかなる責任ある立場も与えてはならない。
この言は同時期のドイツ軍人であったハンス・フォン・ゼークトの言であると改変されて「ゼークトの組織論」なる軍事ジョークとして流布しているが、「愚鈍で怠慢なタイプ」について「兵卒に向いている」とされたり、「愚かで勤勉なタイプ」について「無能な働き者は処刑するしかない」等の改変が加えられている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/クルト・フォン・ハンマーシュタイン=エクヴォルト#人物

要するに、いくら頑張ってもダメなやつは処刑するしかないということである。

しかし、日本人の精神性を考えると「彼は頑張っているんだから大目に見てあげて!」となる傾向が強くないだろうか?逆に言えば、日本は処刑されるべき人になることを、むしろ評価しているという見方すらできる。ここも、論理的に考えると、極限まで頑張っても成果が出ない場合には、伸びしろすらもないことが分かってしまう。

日本人が大好きな「頑張る」。しかし「頑張って努力したんだから、認めろ」は変という話。

評価方法が変われば、考え方が変わる。考え方が変われば、行動が変わる。行動が変われば、成果が変わる。成果が変われば、国ごと変わる。にんにくいれますか?

日本人との相性

もはやこれは日本の文化的精神的なものなので、評価制度のようにすぐに変えられるものではない。

まず成果だけに注目してみよう。適当にやって出来る人は、さらなる伸びしろがある。一方で全身全霊ですべてを犠牲にして取り組んでもダメな人はもう伸びしろすらない。最大限でその程度である。

頑張らないで、いろんなツールを駆使して成果を上げると、同じ成果であっても「あの人は頑張っていない!絶対にズルをしている」となりがちである。ツールなんて使わずに徹夜をして頑張るんだよ!!!徹夜をするんだよ!バカチンが!

初詣の際、ピカピカに磨かれた寺の長い廊下を見かけた。これこそ自動化するのに最適ともいえる廊下であった。しかし「寒い中、毎日手を冷やしながら、必死で汗をかいて雑巾がけをする」という行為自体に意味があるのだろう。自動化して楽をしたら修行にならないということである。

一方で、自動化で最適にやったよりも、不備があり、さらに時間がかかっていた場合でも「あの人は頑張っているからこっちの方がいい!」と、過程自体を評価する方向に行きがちである。自動化すれば、自分では何もせず数分で完璧に終わることを、手動で頑張って徹夜をしてミスが散在する出来。それでも人によっては後者を評価する。徹夜で頑張ったから。

よって、一般的な日本人の根本的な考え方と自動化・効率化は相性が最悪に近い。

頑張り方改革の結果起こりそうなこと

さて、頑張り方を改革するとどうなるか?少し予想してみよう。

まず、成果に対して真っ当に評価をされることになる。よって、実力がある人が正当に評価されることになる。これは同一労働同一賃金など、働き方改革の考えに合致している。これによって自由化をすると一極集中化する原則から、富めるものがより富むようになる。

同一労働同一賃金の元では、ジェンダーと年功の効き目が無くなる。これにより、なぜか圧倒的に下だと思っていた発展途上国の若年女性などに、完膚なきまでに、ボコボコにされ、経済的にも精神的にも居場所がなくなる、特に日本人高齢男性が爆増する。

一方で、今までの「成果が全然出なくても頑張っていたから、結構評価された!」という従来の評価方法では、何も評価されなくなる。むしろ「いくら頑張っても、成果が出ない残念な人」が浮き彫りになる。そして経済面は言うまでもなく、それ以外の面でも承認されることがなくなる。なぜなら今までの「頑張っているように見えるように行動する」ことが主なKPIであった人たちがいきなり「成果以外はやり方なんてどうでもいい」という価値観に瞬時に対応するのは難しい。ただでさえ増え続けている承認欲求が溢れ出ている「私だって、頑張れば出来るんだ!」と承認欲求が迷子な人、特に高齢男性が爆増する可能性がある。

それでも効率化と付加価値の増加させ全体の利益を向上させていくためには、「頑張り方改革」は推進するべきではないだろうか?と感じる今日この頃である。

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ケンブリッジ大学キャベンディッシュ研究所においてウィントン特待生として物理学のPh.D.を取得後、国内外のサイバーセキュリティやマネーロンダリング対策を主とした外資コンサルに従事。現在外資系IT企業の研究職として人工知能/基盤モデル関係の研究を行う。

国際コーフボール連盟IKF委員、日本コーフボール協会理事。

200万アクセス突破。直近の目標は書籍化と出版。

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