目次
公開日:2015年5月6日
更新日:2019年7月21日
コーフボール=オランダ・バスケットボール
コーフボールについて紹介します。尚、なるべく客観的に書くことを心掛けました。
コーフボールとは?
私はコーフボールという競技に取り組んでいます。甲府は関係ありません。国府も関係ありません。公布されるわけでもありません。
こうふボールと検索すると「甲府市ソフトボール協会」がヒットします。コーフボールです。伸ばします。ヴァンフォーレ甲府もヒットします。確かにボールも違った柄のサッカーボールに見えますが、違うボールです。
コーフボールはアルファベットではKorfballと書き、Korfはオランダ語でバスケットを指します。この時点でオランダ語でバスケットボールなんですが、オランダでもバスケットボールとコーフボールは違う競技として扱われています。
競技の概要は簡単には「男女混合でドリブルが出来ないバスケットボール」です。
文章の説明ではわかりづらいので、詳細は以下の動画をご覧ください。ちょっと古い気もしますが、プロモーションビデオです。数年前ルールが改定され、サッカーボール状のボールから、滑り止めがついた青と黄色のボールに変更されました。
Korfball Promotional Video – YouTube
少しでも押すとファールになったりなど、バスケットボールと比較するとかなり差があるので、バスケットボール経験者も適応には一定期間を要します。バスケットボール経験者向けの説明は後述します。
世界でのコーフボール
国際コーフボール連盟(International Korfball Federation, IKF)加盟数は、諸説ありますが、公式ページのものをに数えたところ66ヶ国・地域となっています。Wikipediaの世界ランキングを見た限りでは、アクティブな参加国は45ヶ国のようです。
International Korfball Federation |
おそらく世界中の国でサッカーなどのメジャースポーツには遠く及びませんが、ヨーロッパでは、知る人ぞ知る、そこそこの知名度があります。なんとアフリカや南アメリカでも大会が開かれているようです。
国際的には発祥地オランダが各大会のタイトルを総なめにしています。2位もオランダの隣国ベルギーがずっと続いています。
Korfball – Wikipedia, the free encyclopedia
私も参加しましたが、ヨーロッパ大会も毎年のようにオランダを中心に各地で行われています。結果は言うまでもなく、総じて例年オランダ勢の圧勝です。
最近では、2015年4月に第一回コーフボールユニバーシアード(大学チームの世界選手権)が行われていました。ここでもオランダは戦力を分けて2チーム出場して、両チームとも無敗で決勝に進み、決勝はオランダのチーム同士でいわば”紅白戦”を行っていました。
オランダにおけるコーフボール
オランダでは日本の小学校におけるポートボールと同等の位置づけのようで、認知度は非常に高いようです。
Sport in the Netherlands – Wikipedia, the free encyclopedia
ウィキペディアによると、オランダでは団体競技ではサッカー、野球、バスケットボール、フィールドホッケー、バレーボール、クリケット、ラグビーに次ぐ人気のようです。どれくらいなのでしょうか。ギリギリメジャースポーツといったところでしょうか。
(参考:個人競技ではテニス、自転車、スケート、陸上競技、水泳、柔道、キックボクシング)
コーフボール場があり、重要な試合は満員になるようです。
イギリスにおけるコーフボール
イギリスでは、England Korfballが統括しています。
イギリスではある程度スポーツを知っているような人なら知っているかな?程度の知名度です。各クラブも各ウェブページで知名度を考慮してコーフボールの説明を付けています。クラブチーム数はホームページにあるだけで76クラブ15大学が正式に登録しています。
ケンブリッジ地方リーグのみで、6クラブあり、リーグに正式に登録している選手だけでも数百人は超えています。
総じてプレイする環境は整っている印象です。
イングランドのクラブチームに移籍した話はこちら。
【コーフボール】イングランドクラブへの移籍 【England Korfball】
イングランドクラブリーグの簡単なまとめはこちら。
【コーフボール】イングランドクラブリーグまとめ【Korfball】
イギリスの大学におけるコーフボール
コーフボールはイギリスのインカレ正式種目になっています。3月に行われたインカレでは47チームが参加していました。各地方予選を勝ち上がったチーム16チームで本選が行われました。
Korfball – British Universities & Colleges Sport
British Student Korfball Association | Developing, promoting and representing Student Korfball
British Student Korfball Nationals – Wikipedia, the free encyclopedia
なおロンドン地区にはクラブチームは多いようですが、大学スポーツにはないようです。(2015年現在)
【コーフボール】イギリス・インカレ2016地方大会【大会レポート】
インカレまとめはこちら。2016年大会編。
【コーフボール】イギリス コーフボール・インカレ2016【大会レポート】
オックスフォード大学・ケンブリッジ大学におけるコーフボール
共チームに上記インカレにも出場しています。
オックスフォード大学コーフボール部
ケンブリッジ大学コーフボール部
バーシティマッチもあり、1991年から20年以上続いています。
以下の記事にも書いたように、コーフボールでは称号は、バーシティマッチに1軍スターティングメンバーとして出場すると表彰されます。
オックスフォード・ケンブリッジのスポーツにはスポーツ毎に階級があり、扱いは大学の公式スポーツとしては一番下で、男子はアーチェリーやラクロス、射撃、卓球、バレーボールなどと同等、女子はゴルフ、クリケット、トライアスロンなどと同等です。何をもって階級としているかは結構不明です。ここでもいわゆるやっている人はやっている、一般的には、やってるのを見かけたことあるけれど、詳しいルールはよくわからないかな?、といった感じのスポーツのくくりで差し支えないかと思われます。
Blue (university sport) – Wikipedia, the free encyclopedia
2015年のバーシティマッチは1軍・2軍ともにケンブリッジがホームコートで勝利し、シャンパンファイトを行いました。
Korfball Varsity 2015 – Results – YouTube
2016年版。バーシティマッチまとめはこちら。
【コーフボール】バーシティマッチ2016オックスフォードvsケンブリッジ【大会レポート】
【コーフボール】バーシティ・オックスフォード・ケンブリッジ対抗戦2017
シーズン2016‐2017
年度的に最終年となるであろう2016‐2017シーズンは、スターティングメンバー兼フリーパス(フリーキック相当)を担当しています。
ディフェンス職人として相手の「エース潰し」を担当しています。今年の地方大会決勝の時の反省を以下にまとめました。
反省と納得、自分との戦い。スポーツをはじめひいては人生に重要なもの
Varsity MVP
2017年2月25日のオックスフォード・ケンブリッジ対抗戦 バーシティマッチにて、MVP(Most Variable Player, 最優秀選手)を受賞。これは全競技を対象にしたとしても、統計的に考えても歴史上にも日本人では全くいないか、数えるほどしかいないのではないか?と予想しています。
ホークス賞
ホークス賞というスポーツの個人賞を受賞しています。扱いとしては元イギリス代表のオリンピックのボートの選手と同等です。全競技通しても日本人の受賞は初のようです。
詳しくはこちら。ケンブリッジ大学体育会・ホークスクラブ【Hawks’ Club】
Players’ Player of the year プレイヤーズ・プレイヤー・オブ・ザ・イヤー
ケンブリッジ大学コーフボールクラブの表彰で、Players’ Player of the year (PPY)を受賞しました。いわゆる年間最優秀選手賞です。
メンバーによる相互投票で決まります。ほとんど全員イギリス人なのに日本人の私が受賞してしまいました。
夏シーズンのコーフボール
ヨーロッパの夏シーズンは芝生の上でコーフボールのトーナメントが各地で行われます。
コーフボールのサマートーナメントにちょっと誘われて出場した話
こちらは、オランダで行われた大会(+イベント)男女混合で、スポーツ BBQ キャンプ ナイトクラブというリア充の極みみたいな一日。
【コーフボール】オランダサマー大会Velocitas Tournament ゲーム・キャンプ・BBQ・ナイトクラブと、ミックスソーシャルスポーツ・リア充の極みイベント
ポストシーズン
2016/2017 ケンブリッジ州選抜に選出され、地区別全国大会(日本でいうところの関東選抜相当)に出場。
日本におけるコーフボール
日本におけるコーフボールの発祥はワールドゲームズというオリンピック正式競技に登録されていない競技のオリンピック的位置づけである大会1991年秋田大会のようです。一度人材不足で途切れた後、2000年代になって再度始まったようです。
https://www.theworldgames.org/
2016年の日本選手権の模様はこちら。
コーフボール日本代表
コーフボール日本代表チームも存在します。チームはアジア圏でも中から下位にとどまっているのが現状です。2014年に行われたアジア・オセアニア選手権でも10チーム中9位と、辛酸をなめている状況です。
IKF World Korfball Ranking – Wikipedia, the free encyclopedia
上記世界ランキングによると、日本は2009年大会より出現しています。ポイント数を見たところでは、徐々に上がってきてはいるものの、登録はしているものの出場をしていないチームも多い中、国際大会に出場しているチームの中では、最低クラスよりは少し上、くらいの実力でしょうか。今後の伸びに期待したいところです。
私とコーフボール
以前はこのページに書いていたのですが、長くなったので分けました。
バスケットボール経験者向けのコーフボール
コーフボール自体がオランダ語でバスケットボールであることと、筆者自身が多少なりともバスケットボール経験者であるため、バスケットボールを用いて説明したほうがしっくりくる部分が多いと思い、本項を設けました。
コーフボールではルールによる制約がかなり多く、自ずと作戦が決まってきます。ルールと作戦を関連付けて説明していきたいと思います。
以下のページに分けましたので、こちらを参照ください。
特徴的なペナルティシュート・フリーパスについてまとめました。
同時に得点に関するバスケットボールとコーフボールの比較考察です。
コーフボールとバスケットボールの得点の比較考察【8倍の法則?】
更に気になる方は、他のページにもまとめられていますので、そちらも合わせて参照ください。
コーフボールとは | JKA 日本コーフボール協会 公式サイト
コーフボールのルールを簡単に!名古屋・東京で体験可能!【動画】
The-Rules-of-Korfball-v-2014-09-01.pdf – File Shared from Box
コーフボールあるある
他の地域でもマイナーな競技として捉えられている地域は多く、こういったあるあるがたびたび出現します。
解説和訳付きで記事にしました。
【コーフボール】コーフボールあるある!和訳解説付き【ウェールズ】
コーフボールに向いている人の特徴
上記のルールを考慮すると、以下の特徴がコーフボールには必要になってくると考えられるかと思います。
- 背が高い
- 動きが速い
- バランスが良い
- シュートが入る
ゴールの高さが3.50mとバスケットゴールよりも45cm高く、ポジションを流動化しつつ全員がリバウンドに入れる時点で、身長がかなり重要になってきます。全体的に背が高い方が明らかに有利です。平均身長が最高のオランダが無双しているスポーツという時点で、身長の重要性がある程度予想できます。代表の身長も軒並みジャイアント。
また、フィジカルで攻めることができないため、力強さよりも、動きの速さが重要になります。
ディフェンスを振り切った状態で正確なシュートを打つには体幹バランスが重要になります。フェイドアウェイショットに共通する部分があるように感じています。
競技上、360°どこからでもシュートが打てるということは、どこからでもシュートを決めないといけないということとほぼ同じ意味でしょう。このためシュート力も重要になります。
これらをまとめ、バスケットボールでたとえると、
「背が高く、動きが速く、体勢が崩れずに、どこからでもシュートが決められるシューティングガード」
といったところでしょうか。
ただこのようなシューティングガードはバスケットボールでも大活躍をしているような気はします。
そもそもバスケットボールでなくても、高身長で身体能力が高い選手は、どのような競技でも相当に活躍している気はします。
合コン・婚活としてのコーフボール
ルールが男女半々でないと試合ができないスポーツなので、男女比が自動的に約半々になるという特徴があります。その件についてのまとめ記事はこちら。
合コンや婚活にはパーティーよりもコーフボールが効果的な3つの理由
確かに言われてみれば、ケンブリッジ大学のコーフボールクラブも男女比は1:2位です。男性で多少ちやほやされたい人はいいかも。※一応書いておきますが、管理人は競技として真面目に取り組んでいます。
メディア
インターネットからアクセスできるメディア(主に音声・動画)関係を適宜追加していきます。
【コーフボール】コーフボールメディア記事・動画まとめ・リンク付き【Korfball】
ベンチャースポーツ
最近では急激な拡大と成長を見せるマイナースポーツが多くあり、イメージとしてもマイナースポーツというよりは、ベンチャースポーツと呼ぶほうがしっくりくる現状があります。本ブログと私のTwitterが「超マイナースポーツ」と画像検索して最上位に表示される、いわゆる「第一人者ブログ」として、徐々にベンチャースポーツと呼んでいきたいと思います。ハフィントンポストへも連載中です。
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