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公開日:2021年8月2日
更新日:2021年8月30日
東京オリンピック・パラリンピックが開催されている。ここで話題になっているのが、ボランティアやアルバイトの実情である。
非常に気になっていた私は、短期の派遣のアルバイトで募集をしていることをつかみ、実際に調査をすることにした。
以下
物理学PhD(論理的思考)・コンサル
スポーツ日本代表選手
スポーツ日本協会理事・監事
等の経験も基に、オリンピックのアルバイトについて多角的に以下にまとめた。
※確認済ですが念のため一部改変・フィクションを含みます。予めご了承ください。
オリンピックのボランティア・アルバイト
オリンピックでは各国協会や国際連盟と組織委員会を中心とした各会社からの出向社員に加えて、ボランティアや非正規社員も活動をしている。
しかし今年はご存知のように、新型コロナの影響で大量のボランティアが参加を辞退している。ここで臨時でアルバイトを募集した様子である。
ここでオリンピックのアルバイトについてネットで調べると、どうやら人材派遣会社が人材を派遣している様子であった。
「オリンピック」と書いてあるものや「国際的なスポーツイベント」等といろんな表現があったが、いずれにせよオリンピックのバイトに参加するには、この人材派遣会社に登録することが必要になった。
口コミで集まった「大学生五輪バイト」が会場の至るところに大量に流入しているという。実際に五輪バイトをしているという大学生が証言する。
「五輪バイトは人材派遣会社で働くあるサークルの卒業生が、『人が足りないので学生を集めてほしい』と、人脈の広い後輩の大学生に声をかけたのがきっかけで、学生の間に広まりました。ギャラがよくて、学生の間では“オイシイ”と話題になっています。僕の職場では朝7時から夜11時までのフルタイムで働くと日給2万6000円。拘束時間は長いですが、普通のバイトと比べて1日で効率よく稼げるんです」
検索をすると、オリンピックと直接書いてあるものと、書いていないもの「某国際スポーツイベント関係」のように書いてあるが会場が「オリンピック選手村」と書いてあるなど、匂わせなのか、匂わせじゃないのか?と聞いてみたくなるような「あざとくて何が悪いの?」と、田中みな実もびっくりの表現が使われていた。
仕事内容もいろいろ募集している。
国際的スポーツイベントの清掃業務・・・どんなゴミが出てくるんだろうか?壊れたベッドとか?
職種によっては資格や免許も必要な様子。
なお、オリンピックのバイトで検索すると、スーパーのオリンピックや「夜中に仕事をすればオリンピックが見れる」のように検索に引っ掛からせて実際には違うというのもいくつかあった。何とも抜け目ない。
派遣会社へ登録
見つけた中からいくつか面白そうな案件のピックアップし、申し込んだ。
基本的に正直にプロフィールを入力し申請した。ただし学歴欄で「ケンブリッジ大学 博士号・PhD」とか言うと、TOEICの点数を聞かれちゃうどころか、プロフィールが嘘だと思われて落とされちゃうかもしれないと思い、無難に慶應義塾大学卒で申請した。
その後無事連絡は来たが、なんと登録するための日程調整が既に競技化していた。こんな感じである。
「希望の日程をお教えください。」
「では7月25日でいかがでしょうか?」
「(7月25日に)遅くなり申し訳ございませんが、再度日程をお教えください。」
「では7月26日でいかがでしょうか?」
「(7月26日に)遅くなり申し訳ございませんが、再度日程をお教えください。」
なんか予約させる気があるんだろうか?このチャットの相手は人間?いや新手のbotか?とイミテーションゲームが始まった。予約が難しすぎる。
さらに空求人なのか、消し忘れなのか、それとも私のような「オリンピックバイトに興味あります」っていう人をイベントバイトに引き込むだけが目的なのか、登録が出来ても「その案件は空いていない」みたいなのまであった。
このままでは念願の東京オリンピックに参加が出来ない。
諦めたらそこで終了してしまう。一生で一度の自国開催のオリンピック。このチャンスを逃したら一生後悔する。全力で戦いたい。
プロフィールとこのセリフだけを読むとオリンピックの選手として日本代表選考に参加していたようにしか見えないようなモチベーションを元に必死に探す。正にこんな感じである。
「ここで働かせてください!」「フィールドキャスト・・・?贅沢な名前だねぇ。」
今日は千と千尋の神隠しを放送しています。これを観てハードオフ・オフハウス・ホビーオフ・モードオフで働きたいと思った人は気持ちが変わらないうちに明日お店に「ここで働かせて下さい!」と電話をして下さい!(`・∀・´ )ノ #千と千尋の神隠し #ここで働かせて下さい pic.twitter.com/wWfiDQttl3
— トモ (@kusano0518) August 16, 2019
「バイトが、したいです・・・・・・」
「安西先生・・・・
バスケがしたいです・・・・・」
三井寿 pic.twitter.com/Boaz6G4DHT— 辛いとき必見のスラムダンク名場面集 (@sladun_meiscen) August 1, 2021
この感じで行くと、この歌もバイトしたい歌に聞こえてきてしまうようになった。「オリンピックのバイトをするのが夢だったんです。」
派遣のアルバイトには色々な注意書きがある。髪の色からピアスまでいくらでも。「ホウレンソウが得意な方は重宝します。」いやいや、えまじか。ホウレンソウとかゴン攻めじゃないか。ビッタビタに乗せて来るじゃないか。ホウレンソウならビッタビタにしないで、ヒッタヒタに浸してついでにゴマもたっぷり和えてほしい位だ。ついでにそんなことを言われると「ホウレンソウよりもチンゲンサイの方が好きです」とか言いたくなってしまうではないか。
紆余曲折あって、無事に派遣登録された。
嬉しい。チョー気持ちいい。PhDを取得するよりも、昇進するよりも、全日本選手権で優秀選手賞を取るよりもうれしい。
メダルでも取ったか?と言いたくなるくらいのテンション。実態はただ派遣のバイトの登録に受かっただけであるんだけれども。何はともあれ、ようやく参加できるようになった。
これを思い出した。イベント会場の解体バイトをやった時の話。話の通じなさ加減が凄かった。短期派遣社員バイトとノーベル賞最多物理学研究所の比較。英語以前に単純作業の思考と効率の差を見せつけられた話
仕事内容
さて肝心のアルバイトの内容については、念のため他の方々から拝借することとする。投稿などから輪郭を浮かび上がらせるように参考いただきたい。
それにしても最近の東京は暑い。日差しが強い。何とも世界に対してオリンピックを誘致するモチベーションになる位には、「温暖でスポーツに適したTokyoの夏」である。暑すぎる。最近では熱中症アラートで警報まで出ちゃっている程の温かさである。非常に暖かい限り。
温暖でアスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候の国で生まれ育って本当に良かった pic.twitter.com/N7FpbnNlB7
— ぺぐも (@pegumo931) August 4, 2021
招致の段階では、この時期について「温暖で理想的な気候」とアピールしていたが、海外メディアからは「ひどい嘘をついた」と厳しい批判もあがりはじめた。
東京2020オリンピックの暑さは、古代オリンピックに匹敵する暑さだと言えるだろう
温度と湿度になれていない雪国の人たちは、息がしづらくて金魚みたいに口パクパクさせちゃいそうである。
こんな中で競技で成果を出せるのは生粋のサウナ―位なんじゃないか。
「ここで働きたいです!」「バイト、したいです・・・・・・」とか言っていてもこんな暑かったのでは「あ、ヤバい帰りたい」ってなるのも仕方がない。
要は仕事としては夏場のイベントバイトそのものな感じである。
イベントバイト
ここで、イベントバイトについて確認しておこう。イベントバイトを検索すると、関連ワードが「やめとけ」「辞め方」「底辺」等の単語が並ぶ。
一般的な傾向として空気や雰囲気が良くなかったり、きつかったりする。短期の派遣で、数合わせの要素が強い。
体力のない人には地獄だった・・イベント設営スタッフバイト体験談(フリーター 20代男性)
オリンピック/アスリート/選手の引退後のキャリアにはイベントバイトがマッチする3つの理由
服装
大会関係者の服装は持ち場や役割によって色が微妙に違う様子である。
各国のユニフォームや関係者の服と審判などの服・ボランティアの服等で色分けになっているんだろうか。
なお正規のボランティアの方は色々もらえる様子である。
アクレディテーションカード 1枚(本日研修も兼ねてボランティア相互で作成 上の写真に未掲載)
帽子 1枚
ジャケット 1着
半袖シャツ 3着
ズボン 2本(ファスナーで下を取ると半ズボンにもなります)
バッグ 1個
運動靴 1足
靴下 2足
マスク 2個
ノート 1冊
ポケットガイド 1冊
ハンドブック 1冊
サポートガイド 1冊
消毒用アルコール小瓶 1本
水筒 1本
体調管理ノート 1冊 (上の写真に未掲載)
Field Castカード 1枚(上の写真に未掲載)
※活動日に交通費相当として1000円がチャージされる磁気カードです。
https://twitter.com/YUTA33bakuen/status/1420636911236833281
ちなみにこの服装ではなかった。
東京オリンピックの記録映画も撮った市川崑監督はショーケンら主演で「股旅」っていう映画を撮ったんですけど、東京五輪ボランティア服装はこの辺から来てるのかな…https://t.co/CGqhzV3SN1 pic.twitter.com/dtvOewcz6M
— 蒲田カルチャートーク (@kamatactalk) May 26, 2019
さらに服装にスポンサーのアシックスの靴で来ることを指定されていたりもする様子である。
アシックスの靴は支給されないの?🥺🥺
でも、オリンピックのバイト、なんかいいな🤩— YOU.com@ゆーこん (@newco_0731) July 25, 2021
東京五輪を支える運営スタッフ内でアルバイトとボランティアが入り交じっている。20代アルバイトの男性が「上のユニホームは支給されますが、ズボンは自前です。ボランティアの方はグレーのアシックスを履いています」と明かした。ボランティアかアルバイトかは互いにわかる状態だという。
アシックスのスポーツ系のシューズを持っている場合には問題はないだろうが、仮に買うとなると、単発バイトの日当よりも高くなってしまいそうなのだが。私もたまたま持っていたが、確かに日当よりも高いかもしれない。
なおぱっと調べてみると、似たような靴が8000円。
普段の感覚なら「仕事で使うなら会社の経費で出そうなのに?」と思ってしまいそうなところだが、短期の派遣バイトでは経費なんてない。やはり世の中は格差社会である。逆に言えば、どうやら靴を見分ければ、正規のボランティアか派遣のバイトかが見分けられるのかもしれない。正規のボランティアは全身ユニフォーム方式の様子。
食事
ボランティアの方や一部アルバイトの方には食事が支給されることもある様子である。どうやら正規のボランティアの方々はこんな感じのお弁当が出るようである。
3日目 空弁 チキンカツた卵焼サンド
4日目 まい泉のカツサンド
お弁当美味しい
仕事にも慣れてきた#FieldCast #fieldcast #オリンピックボランティア pic.twitter.com/bZ4rMxO9lt— kurokira (@kurokira7) July 30, 2021
一方で、食事がない人も居る。なのに大量弁当が廃棄されているようである。
なんという格差社会なのだろう。
#報道特集
“国立競技場で弁当大量廃棄”これは酷い‼️
無観客でボランティアの人数が減ったため、大量の弁当が廃棄されているという。
捌ききれないので、賞味期限前に捨てろ、という指示が!
弁当廃棄の状況を見た人は…「生産者は美味しく食べてもらえるという気持ちで作っているのに」 pic.twitter.com/FkgCiKmW5m
— 但馬問屋 (@wanpakuten) July 24, 2021
アルバイト・ガチャ
元からアルバイトとして募集している業種も存在している様子である。
アルバイト・ボランティア「ガチャ」もありそうな様子である。
ある場所ではただ暇。ある場所では競技を見ながら誘導。ある場所は灼熱の中、ひたすら耐える修行。
大会会場内の担当者だと思われる方の画像。
東京オリンピックを支える🇯🇵ボランティアさん、連日猛暑の中、本当にご苦労様です。
ただ、一部外国籍🇨🇳のボランティアさんは、ウェアを着たまま、自国の国旗を持って集まり、密になり騒ぐ事もあります。
最低限の秩序は守っていただきたい。
あと、会場内での撮影もだめ。 pic.twitter.com/pXWGinX6Cy— 三木慎一郎 (@S10408978) July 29, 2021
楽しんでおられた方。環境も恵まれていた様子。
今日で14日間のオリンピックバイト終了!
手が届きそうな位置でアスリートの練習や戦う姿を見ることができるなんて本当に貴重な体験でした
バイト仲間も学生から定年組まで本当に仲良くて毎日楽しかった今日はスケートボード(パーク)女子明日は男子決勝
強烈な暑さだけど身体に気をつけてがんばろー pic.twitter.com/2ppNgUoYuX— あだちよしえ/フィリピン親子留学のPANATAG (@yoqqyn) August 3, 2021
ありがとー!!
そうなの普段祝ってもらいにくい日程だけど最近は自らアピールしていくことで隙間を埋めてる😂
バイト仲間わたしが熱中症にならないようにと愛を感じるアクエリアス多すぎ😂😂 pic.twitter.com/IftjWKmAIT
— 安達由恵/フィリピン親子留学のPANATAG (@yoqqyn) August 3, 2021
こちらも会場の様子。
昨日をもって、オリンピックボランティア活動
終了致しました。 つかれたぁ~。。。 pic.twitter.com/9KwII9p8Of— 室伏 敏明 (@murofushi_t) July 28, 2021
ただ座ってみているだけの方々。
https://twitter.com/PUBG14421236/status/1422130044034371586
ただ暇な担当の方々。
ボランティアじゃなく、結構な高時給でオリンピックマラソン運営(沿道で立ってるだけ)のアルバイト募集してて笑った。ボランティアどうしたよ?
— けん (@colano1) July 28, 2021
オリンピックのスタッフバイト暇すぎる pic.twitter.com/JAAtDBe6V9
— ゆう (@41_funp) July 25, 2021
芝生で寝るかトイレにこもっていた方。
人生初のバイト(オリンピック)やってることトイレに篭る、芝生で寝る。だけ pic.twitter.com/5iQvrP1Ugb
— さいとう (@3_yaga) July 30, 2021
オリンピックバイトが長くて疲れている人。
https://twitter.com/hokuhoku0515/status/1422387139497447427
楽しいけど、ご飯おいしくないらしい人。
https://twitter.com/kanaco95785111/status/1421324257821302785
選手村内の人。
先々週まで行ってたオリンピック関連の日雇いのバイトとは違うオリンピック関連のバイトで選手村に入れた。これまで色んな会場に入ってけど、実際に選手と接することも出来たし、選手大勢見れて楽しかった。しかも大学生くらいの若者たちと観光で写真撮ったし。載せたら問題になるから載せないけど。 pic.twitter.com/5qeAlEzbWa
— 血圧124男 (@mdnet00) July 31, 2021
https://twitter.com/mutsumi924/status/1418431641668653059
ケニア代表からミサンガを頂いちゃった方。
ワイの父親、オリンピックのバイトしてるんだが、ケニア代表の女性選手からミサンガ頂いたらしい。大変貴重な物を頂きありがとうございます😊
— TK@パン職人🍞 (@tk_titty) August 2, 2021
これからバイトに行ってみたい人。
オリンピックのバイトまだ募集してんじゃん行ってみよ
— ヤンマママンバ (@MoneyMoneyYAMAD) August 3, 2021
このようにボランティア・アルバイト内でも格差社会が存在しているようである。そもそも組織委員会やその関係会社も非正規・派遣社員は多く在籍していることが予想されるので、元々扱いはあいまいなのかもしれない。
一部の記事によると、ボランティアと派遣は同じ業務をしていることもあるらしい。
オリンピック選手村には
僕たちみたいなアルバイトスタッフだけじゃなくて
ボランティアもいれば
都庁や市役所から出向してきてる人
スポンサー企業から出向してきてる人
その他、選手村に関わるたくさんのステークホルダーが勤めていますこんなに大きい組織で働けるのは
いい経験ですね〜😊 pic.twitter.com/L60IcAL2Wg— 井上はじめ(33歳で手取り22万円の僕が1億円を貯められた理由) (@One_oku_inoue) July 31, 2021
どうやら業務内容としては同じことをしていても、一部の人は無償ボランティアで一部の人はアルバイト、一部の人は協力企業の正社員が割り当てられているなど分かれているようである。
他にも体系的にボランティア・アルバイトについてまとめられている方々がいるので参照いただければ幸いである。
どこかでバイトとして入られている方のブログ。かなり詳しく具体的。
こちらはボランティアの方々。
ただ雑談 オリンピックバイトに採用されてるけど不安でしかない現状
アカウントを作り大会バイトの中身を紹介しているアカウントまで登場。
今日もいきなり解雇されるバイトいるのかな。
もう来なくなる仲間いるのかな。想像をはるかに超えるキツさだからなあ。#東京オリンピック #Tokyo2020 #ブラックバイト #不当解雇 #休憩なし— オリンピックバイトやりました (@DleJyUhqjQ4vtEp) August 3, 2021
特別綺麗なわけじゃないが。 pic.twitter.com/fEjlvXfgTk
— オリンピックバイトやりました (@DleJyUhqjQ4vtEp) August 2, 2021
こちらの記事は正規のボランティアだけが撮影されているのかどうか?気になるところである。
仕事などでよくある本社採用か子会社採用か、正社員か非正規か、どこの会社の管轄なのか?等の採用で、仮に同じ業務をやったとしても待遇が全く異なることと同じような状況であると予想できる。これはもういつもの就労の格差社会と同様である。
もう忘れた方々も多いかもしれないがこのボランティア、実はすでに2019年9月に募集が開始され、当初は「大会ボランティア」と「都市ボランティア」全体で24万人が応募、定員の倍が押し寄せる大盛況だったのだ。それが2020年のコロナ禍と延期、組織委員会幹部の失態とが相まって辞退者続出、おまけに当初予定の8万人では全然足りないという目算の甘さも加わり、派遣会社経由でアルバイトを頼む羽目になったという経緯がある。
「ボランティアなんてバカバカしいです。そんなのより派遣に登録したほうがいいです」
もっともな話で、金が貰えて同じ仕事内容なら、半ば強制された関係者かよほどの物好きでもない限り無償奉仕はしないだろう。ボランティアに参加するとグッズが貰えるようだが、派遣バイトでも派遣会社によっては貰えるようだし、ボランティアに支払われるのは1000円の交通費だけなので会場から金額範囲内に住んでなければ足りない分は自分持ちだ。ボランティアなのだから仕方ないと言われればそれまでだが、だったら島木さんの言う通り派遣でバイトしたほうがマシである。フィールドキャストなる五輪ボランティア、正直わけがわからない。
時給1500円でバイト予定の大学生は「オリンピック、楽しみですよ」と嘯いた
◆派遣会社を通じてアルバイト確保
同じ沿道には「観戦自粛」と書かれたプラカードを下げた人が数十メートル置きに無言で立つ。男子大学生は「アルバイトです。時給は1400円、深夜帯は1800円。ボランティアならやっていない」と語った。終電で現場に入り、未明は沿道に柵を設置する。勤務は午前10時までという。
別の男性は「会社を辞めた7月に求人サイトで募集を見つけた。仕事は楽だし、求職中の身で1日1万5000円入るのはありがたい」と喜ぶ。
組織委はボランティアを約7万人採用。加えて、派遣会社を通じてアルバイトを集めた。運営のための最低限の人数を確保するには、辞退の可能性があるボランティアだけでなく、雇用契約を結んだスタッフが必要だからだという。
◆ボランティア男性「そんなお金あるなら…」ただ無観客になり、一部のボランティアは配置転換の連絡もなく、待機状態で困っているのに、アルバイトは仕事をしている。ボランティアの男性は「そんなお金があるなら、少しくらい手当をつけてほしい」と嘆いた。
それぞれの差が分かりにくい。おそらく一部はボランティアの欠員をアルバイトで補充したと思われるので、実際に待遇の差だけだろうとも思われる。
バイトテロ?
バイトテロ的なのも出来そうである。
これ五輪テロの手口とするならかなり効果的なのでは。ボランティアで潜り込み、ドライバーとして輸送路や補給路を断ちながら人員や物質を破壊する。辞任騒動の顛末を見ると採用時のスクリーニングとかもしてなさそうだし、人数さえ稼げれば潜り込むのは簡単そう。 https://t.co/l67T4jflNc
— niconix_ex (@niconix_ex) August 2, 2021
こちらもUberやAmazonの格好であれば、爆弾を持ち込んでも阻止する手段がない。
組織委側は「ウーバーイーツ」で配達された物の中身は確認できない。もともと入村時に持ち込める酒類の量は1人5リットルが上限だが「ウーバーイーツ」を認めれば事実上、酒類の追加注文が可能となる。
選手村
オリンピック選手村に関しては、各国のTikTokやInstagramを見たほうが分かりやすいと思われる。報道陣も入りづらいようで、結局選手のSNSが有力な様子である。
https://www.youtube.com/watch?v=U4I9ff0F2cQ
「たまごサンドイッチ最高」「一番の餃子」…海外選手や記者の「食レポ」がSNSで話題に
【東京五輪】激戦終えた競泳NZ代表、日本のお菓子など満喫「果汁グミ取り放題いいな」「アポロ食いたくなってきた」
元オリンピック選手が明かす「選手村でのセックスは避けられない」「“セックス禁止”なんて笑いの種」
選手村の“全容”を米五輪選手が紹介 無料自販機などに海外反響「楽しそうな場所だ」
出会い系アプリTinderを選手村に設定すると本当に選手が出てくる。夜の国際交流試合に備えているのかもしれない。
Tinderの位置情報を選手村に設定したらオリンピック選手まぁまぁ出てきて笑う pic.twitter.com/dfRMckEJBO
— ゅ (@101646) July 23, 2021
選手村でtinderしたらガチでオリンピアン出てきたわ pic.twitter.com/eEvWqtz6wh
— BAR (@bar_hw) August 1, 2021
Tinderでオリンピック選手がやたら出てくると話題なので、選手村に位置情報をずらしてみた笑#ティンダー #tinder #Tokyo2020 pic.twitter.com/9SoOobx9di
— だいすけ@マッチングアプリの専門家 (@matching_theory) July 24, 2021
自国でのオリンピック開催にケチをつける一部マスコミに対抗し、本日もポジティブニュースをお伝えします。
・ドミニカ選手は福島産桃を絶賛
・米国ソフトボール監督は福島の人々の歓待に感謝し、福島へエール
・豪州カヌー選手「日本のボランティアはただただ最高」
・豪州選手団による感謝の垂れ幕 pic.twitter.com/ni6YOUmRCX— 新田 龍 (@nittaryo) July 30, 2021
オリンピック選手村内は自動バスが走っている。
そもそもオリンピックは、大会で世界中から集まって報道されるために、それに乗っかってありとあらゆる業種の人が、新技術を紹介する側面がある。オリンピック憲章に違反している各国のメダルの数を数えるよりも、こういう技術なんかははもっと取り上げたほうが良いんじゃないか?と思ってしまった。(トヨタのスポンサーのスタンスも関係しているかもしれないが。)
https://twitter.com/mutsumi924/status/1418936377379631109
トヨタ自動運転EVバス「eパレット」東京五輪2020選手村で走行テスト中 短距離・低速型EV「APM」も導入
五輪貴族ルーム
一方で国際連盟などの役員向けの部屋はVIP待遇のようである。やはりどこへ行っても格差社会である。
「スーツ姿の男性たちが丸いテーブルを囲んで、しかもノーマスクで試合をモニターで観戦していましたよ。食事はビュッフェ形式のようですが、給仕係なのかミニスカート姿の女性が頻繁に出入りしていました。室内にはエビアンの飲料ボトルが何本もありました。有観客の場合、最高位スポンサーであるコカ・コーラ社のドリンクしか買えないはずでしたが……。パスタなど洋食も用意されていましたが、日本らしいおもてなしをしようという趣向なのか、部屋の奥には寿司職人らしき姿もありました」(同前)
一方、この酷暑のなか冷遇を受けている人々もいる。大会ボランティアだ。「ボランティアは基本的に交通費支給のみで無給。炎天下で何時間も立ちっぱなしのときもあるのに、用意されるのは、パンやおにぎり、よくてチキン南蛮弁当程度です」(スポーツライター)
ただスポーツ協会の運営や、業界の構造・国際連盟とのやり取りを考えると、国際連盟やIOCはいわゆるグローバル企業本社でその役員、各国協会はグローバル企業ローカル支社、アスリートとボランティアはそのローカル支社の非正規雇用のような関係になっているので、国際連盟役員の部屋がVIP仕様なのは、一般企業と同様だろうか。いずれにせよ格差社会であることは否めないのだけれども。
アスリート・国際連盟・日本協会(各国協会)の関係と非正規雇用・グローバル本社・ローカル支社・の類似性
結局オリンピック・アルバイト・ボランティアは?
結局オリンピックのアルバイトは、通常のイベントバイトと同じ要領で、オリンピックに人を送り込んでいるだけの状態であると思われる。オリンピックのアルバイトが他のイベントバイトとの決定的な違いは、通常のイベントでは全員が関係者やイベントバイトで有償であるところが、オリンピックでは、事前に募集していた入念に準備をしてきたボランティア枠が無償で、イベントバイトの人たちは有償ということで少々不公平感が出ているということだろう。
また世界各国のメディアが連日報道するイベントはそんなに多くない中で、通常のイベントと同様の運営の場合には、普段は触れられないような不祥事が目立ちやすい、ということなのではないだろうか?
逆に言えば、オリンピックボランティアは、オリンピックの特別感キラキラ感と、記念品と引き換えに、底辺バイトとも呼ばれるイベントバイトを無償でやってもらうもの、という見方も出来る。
やりがいや、プレミア感思い出などは除いて、あくまで客観的に待遇だけを考えると、犯罪を犯して収監されている際の懲役刑でも時給はプラスである。オリンピックボランティアは、きついバイトの無償版となると、時給はゼロである。それよりも「悪い待遇」となるのは、支払って労働を行う、例えば日本の大学の博士課程くらいになるだろうか?大学院(博士課程)の悲惨な待遇は生活保護や刑務所の懲役刑未満という話
最後に
こうして私の東京オリンピックが終わった。
仮にインタビューがあればこうである。
自国開催ということで、非常に貴重な大会であったと思います。この経験を活かし、次につなげていければと思います。(涙目)
(完)