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公開日:2017年5月27日
更新日:2019年7月21日
3分スライド1枚で研究発表をする大会”Three Minute Thesis (3MT)”は、主に英語圏で盛んにおこなわれています。元々はオーストラリアのクイーンズランド大学発祥の3分トーク。ケンブリッジ大学も例外ではなく、大会が開催されました。予選はこちら。
3分プレゼンスライド1枚
今回は予選を突破した修士課程2人と博士課程4人での決勝大会。審査は博士課程と修士課程で分かれて行われます。以前よりも気合を入れて?修正をして臨みました。
発表自体は、6人で3分なので20分ほどで終了。その後審査員の4人が審査のために別室に移動しました。発表時間が20分に対し、審査時間は30分ほど。長い。途中で参加者たちが「あの人たちもう帰ってたりして?」とか言い出すします。
その間は用意されていたワインを飲みながら観客や他のファイナリストたちと話しながら待つ。
結果は、優勝できませんでした。2位その他は全くなかったので、優勝だけの発表です。
お世辞かもしれませんが、ちょっと審査員も少し言っていましたが、基準通りにファイナリストをスコア化したら、全員ほぼ同点だったそうで。
もうこれは「審査員の好み」とかも関わってきたり、時代の話題性とかもかかわってくるそうです。
参考までにこちら昨年のイギリス大会の各大学の優勝者の動画一覧です。ぶっちゃけ優劣つけがたいですね。
こちらがセミファイナル進出者約40人の動画。
https://www.vitae.ac.uk/events/three-minute-thesis-competition/uk3mtsemifinalists2016
この動画を元に審査して選ばれた6人がこちら。
https://www.vitae.ac.uk/events/three-minute-thesis-competition/copy_of_3mt-finalists-2016
実際全部は見ていませんが、こっちが選ばれて、こっちが選ばれなかったの?っていうのまでありそうです。
あ、もちろん負けは負けですよ!
会場
ということでコンテストには敗北したわけですが、ひとつ紹介したいことがあります。
今回の会場です。
会場は、ケンブリッジ・ユニオン・ソサエティ (The Cambridge Union Society)。現存する世界最古のディベートクラブ。既に建物が仰々しい。
歴史的に相当な重要人物が登壇しています。
メインチャンバー。左右に分かれてディベートが行われる会場。
中央の席から見るとこんな感じ。
特に政治家だと
アメリカ
ロナルド・レーガン米大統領
セオドア・ルーズベルト大統領
イギリス
ウィンストン・チャーチル首相
マーガレット・サッチャー首相
そのほか研究者、作家や俳優までいろいろ。詳しくはケンブリッジ・ユニオン公式ページを参照ください。
https://cus.org/about/famous-speakers
会場はLibraryということで図書館・図書室。会場の右側一面も本棚になっていました。
さて、これらの本、なんなのでしょうか?と思い、多少ボロボロになっているそれらの本をちょっと見てみます。
Examination Paper 1878-1879 1878年のケンブリッジ大学の試験問題集。いわゆる過去問です。
こちら1892年6月午後2時から5時までのハーモニーの試験問題。
トライポス。ケンブリッジ大学の卒業試験です。日本語で出回っている情報は正しくないものも結構多いので、正確なものはこちらの英語版WIKIでも参照ください。
シリカとカーボンとヨウ素の見分け。燃やしたり反応させればいいんでしょう。
さて1892年とか言われてもいまいちピンときませんが、明治時代です。当時活躍した主な人物、勝海舟とか伊藤博文が出てきます。
http://www.weblio.jp/content/1892%E5%B9%B4
なお正確には、彼らが話した部屋の隣のライブラリだったわけですが、個人的にはもうそれでも十分過ぎるくらいです。
たった3分ですが、こんなところで話せた、というのはいい経験です。
ただ、いずれにせよ、優勝できずに負けたというのは事実で、まだまだ修行が足りないようなので、今後も頑張っていきたいところです。
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今回の決勝プレゼンに関してはアドバイスをいただいた先生方が、イギリスの国会議員でアウトリーチを盛んに行っていた方や、ダボス会議で科学者として講演をしていた方でした。その方々からのアドバイスを元に、3分プレゼンのコツをまとめました。