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公開日:2017年1月20日
更新日:2019年11月16日
こんにちは篠原肇(@HajimeShinohara)です。
コーフボールやドラフツをきっかけとして、超マイナースポーツのまとめ記事を書いていたら、マイナースポーツで自分の顔写真が最上位表示されるようになり、その後は、業界の現状を踏まえ「ベンチャースポーツ」と呼び出すようになり、これも次第に広まり、各競技と競技間の活性化のため日本代表倶楽部を創立運営をはじめ、それらもろもろの関係でハフィントンポストへ寄稿・連載に至りました。
ということでちょっと長いですが、一部からは多少はこの領域で知られるようになってきたわけですが、最近では各競技についてではなく、マーケティングや戦略についてばかりを公開していました。
今回は久々に、身体的な特徴によるスポーツを考えます。
左利きが有利なスポーツを考える。サウスポー/レフティー
さて、身長が高い低い、体重が軽い重いなどで割合はおいておいても、有利不利は変わってきます。
特に身長は最たるものでしょう。
同様に「利き手」にも言えることがあります。そもそも、私がスポーツの際は左利きであるため、真剣に考えたこともあります。(箸やペンは右です。一応左でもどうにかできます。) では例によって論理的に見ていきましょう。
どういう状況が左が有利か?
そもそも、どういうときに利き手による差が出るのでしょうか?一般的にただ自分の記録との闘い、例えば水泳や速さなど記録を競うのであれば、あまり差はないでしょう。コースやトラックの周り方で多少の有利不利はあるかもしれませんが、微々たるものです。よって、大きな差が出るのはクローズドスポーツと呼ばれる対峙対戦型の競技です。
対戦型全般
スコアではなく、相手と対峙して行う競技は基本的に左利きが有利です。なぜならば、右利きの人口が約9割なのに対し、左利きの人口は約1割。よって、出くわす確率が低いということは、練習機会が必然的に減り、攻略されづらくなります。ぎりぎりの戦いをしている中でボールの軌道や力のベクトルが左右逆なのは、違和感と、気にしなければならないという心理的なプレッシャーがあります。そもそも、いちいち左利きに「サウスポー」や「レフティー」という名前がついている時点で特別扱いを受けていますね。
多人数
日本でメジャーな競技ではおそらくこのあたりではないですか?
野球
ピッチャーの弾道というのもありますが、素人目に見ても顕著なのは、バッターボックスと一塁の位置関係。野球ではバッターがボールを打った場合に、得点するには、右回りで一周する必要があります。右打ちであればホームベースの左側に立ちますが、左利きであれば、右側に立ちます。既に一塁に2歩分くらい近い。これにより右打ちだときわどい判定になりそうな球が、全部ヒットになります。イチローも右打席ですし。理論的に考えていたのですが、武井壮さんが同じことを言及していました。
https://www.youtube.com/watch?v=Yh4lO6660Yc
バレーボール
これもスパイクの向きが左右逆なので非常に取りづらくなるでしょう。
ハンドボール
ハンドボールは、7人いて、基本的な布陣はフローター(中央・右・左)が3人、両サイドが1人数とポストです。左側サイドの2人がシュートをする際に、右手だと打ちにくいですが、左手だと広い角度をとれます。チュックボールも同様でしょう。軌道が逆なのでキャッチしにくくなります。
ビーチバレーやビーチハンドボールも同様です。
サッカーやバスケットボールだと、両方使うので、そこまで顕著に出ないかもしれませんが、それでも普段見慣れないコースに来られるのは嫌でしょう。バスケットでは、左利きに右手でとっさにブロックに行った場合、手が当たってファールになる可能性が高まります。
アルティメットの左利きも、ディスクの軌道が逆になります。
ラクロスやホッケー・フロアボールなどのスティックを使う競技も向きが逆になってくるので守るのには戸惑うはずです。
大人数の競技では、一人でも左利きがいると、流れを変えたりもできるので、チームでも重宝されることでしょう。
見てわかるように左利きの優位性は、オフェンスの仕掛ける側です。
少人数競技
大人数の競技でも結構効果はありますが、さらに効果的なのは、単体・少人数競技です。
ラケット競技全般
ラケット競技では左利きの場合、右利きと比較してフォアハンドとバックハンドがすべて逆になるので、弾道が変わるので、左利きを相手にしていない人はやりづらいこと間違いなし。
ラケット競技のトライアストンであるラケトロン4競技の、テニス、スカッシュ、卓球、バドミントンはもちろんのこと、クロスミントンやパデル、ピッケルボールなども影響があるでしょう。タンブレロももちろんあるでしょう。スカッシュやパデルの左利きは壁の効果もあって非常に有効に見えます。
武道・格闘技
これも相当に影響されますね。ボクシングではジャブとストレートが逆になるので、左利きのボクサーが有利なのはよく言われています。空手のほうが左右対称なイメージですが、それでも普段なれない左が多くなってくると、精神的にも疲労します。柔道でも力のベクトルとモーメントの向きが左右逆になります。普段踏ん張っていない側に力をかけられると案外もろいのではないでしょうか?
最も影響が強いといわれているのはフェンシングですね。特に突きではなく切りが有効なサーブルやエペ部門では顕著でしょう。よく見れば、左利きと右利きが対峙したとき、左利きは左足が、右利きは右足が前です。手首を返せば剣が足に当たります。世界チャンピオンが半数ほど左利きなんだとか。同様の理由によりスポーツチャンバラも左利きは有利なはず。
例えばフェンシングのプロはその50パーセントが左利き。
左利き同士の戦いの場合はお互いになれていないので、優位性を打ち消しあうことになります。
統計的な探し方
それ以外にも競技の有数なプレイヤーの左利きの割合を調べてください。5-10%のものは統計的に言って可もなく不可もなくですが、20%以上超えていたら明らかに左利きが有利な競技になります。
終わりに
ということで大体左利きであれば有利に働くことが多いです。寿命が短いや、いろいろ言われがちな左利きですが、スポーツで一旗揚げてみるのはいかがでしょうか?もちろんスポーツだけ左利きにするというのも有効です。