
公開日:2019年1月19日
更新日:2019年7月21日
私は現在、会社員である。サラリーマンと呼ばれるやつである。
ファーストキャリアが国外であると、「職種名をこたえるのが通常なのではないか?」とは思うものの、日本では「会社員」というカテゴリがしっくりくるようなので、「会社員」ということにする。日本だしそれでいいだろう。確かにアンケートにも「職業:会社員」とか「部長」の項目があるようにも思う。
さて、その会社員、何をやっているんだろうか?会社員をやる前とは何が違うのだろうか?
会社員になる前は、スタバでコーヒーを自腹で購入し、何かを読み、何かを書いていた。要するに、一日数百円のマイナスである。
対して会社員は、オフィスにあるコーヒーメーカーを無料で使い、何かを読み、何かを書いている。しかし、プラス数万円の収入が発生している状況である。
(よく考えたら、大学院生の時も、オフィスの無料のコーヒーマシンでコーヒーを飲み、何かを読み、何かを書いていた。上記よりは安いが、それでもプラスであった。)
トピックは毎度違うが、基本は「読んで考えて書く」をずっと繰り返している。状況に応じて適宜実験やコーディング、発表や説明、海外出張等もあるが、やっていることは基本的に変わらない。
会社員はそんな「読み書き」を毎日並行して進めているものを、締め切りなどを気にしつつ進める。私が性格的に興味を持ちやすいのか、業務に関しても、全く興味のないことは無い。むしろ気になった事柄に関してはKindle等に入れ積極的に読んでしまう位である。
お昼には、コリドー街付近でランチ。オフィス街の「銀座・有楽町・大手町」はランチ激戦区らしく、基本的おいしい。
一般的な定食に加え、
石焼ビビンバだとか、
カキだとかもある。
近畿大学水産研究所というレストランでは、近大マグロのマグロ丼などもあった。
物価の高い諸外国で暮らすと実感するが、これらのクオリティで1000円前後は破格である。おいしいのに安い。素晴らしい。(マグロ丼はもうちょっと高かった。念のため。)
すくなくとも、イギリスで安さの限界に挑戦するように、ひたすら作っていたサンドイッチを食べ続けるよりも、だいぶクオリティが上がっている。留学中の貧乏生活ブログ。実践!食費1ヶ月1万円生活は成り立つか?
とある記事で見たが、コリドー街がある銀座付近に出没する会社員男性を「銀座男子」と呼ぶらしい。
当てはまっているのかは正直微妙であるが、偶然にも新調したスーツとシューズがこの写真にかなり似ているのは事実である。
日本における副業事情は、風潮は変わってきたものの、依然として厳しいようである。副業に関しても、幸い明確な許可が出ている。
副業の打ち合わせは場所と時間の関係で、こういうところでやっていることが多い。ついでにおハイソ印象(笑)も出せてちょうどいいだろう。
よって会社員は、今のところは、そんなに嫌なことはない。たまに部屋が暑いくらい。
それでもあえて嫌なことを上げれば、朝の満員電車位であったが、最近では、クラブミュージックをかけながら乗っていれば、なんとなく朝からナイトクラブっぽく感じるようになった。
一方で、世間一般では、会社員のことを「社畜」と呼んだりと、揶揄される対象になりやすい。
会社が嫌という人も多いようだ。現に「会社」と検索すると、「辞めたい」とか「行きたくない」なども関連ワードとして出てしまい、他のワードでも基本的にポジティブな関連ワードが出てこない。
(Google)
このため正直、就職前は「会社嫌だ、仕事嫌だ。明日は月曜日だ鬱だ。」というような話をどこからともなく聞いていたため、日本で就職することに、少々ビビっていた。
日本では1社目であることと、いわゆる「新卒採用」ではないこと、ケンブリッジ大学キャベンディッシュ研究所で博士課程をやっていたことを数えても2つである。よって統計的な結論を出すには数が少なすぎる。
博士過程も、博士論文の提出直前は、物理的に吐くくらいには辛かった。
しかしそれ以外の平常時は、特にこれと言って嫌なことも無かった。物性実験系の研究が運要素が強いために、上手くいかなかったときには喪失感にさいなまれたが、これは、ただ研究がうまくいかないことに嫌気がさしただけで、働くこと自体が嫌なわけではなかった。
副業では独創的なことをやっており、こちらはこちらで楽しいが、会社員は会社員で、別の楽しさを感じる。
確かに会社員は資産が何百億円・何兆円になるような身分ではないが、そんなにボロクソに言わなければならないほど嫌な身分なんだろうか?
私が所属したところや職種が、たまたまよかっただけだろうか?
それとも捉え方・見方の問題なんだろうか?
「はじめての会社員」は、思った以上に悪くないものである。