目次
公開日:2015年6月4日
更新日:2019年7月21日
はじめに
東京オリンピック追加競技候補一次審査候補にチェスやブリッジがあり、え何それ?ゲームでしょ!と思った方も多いかと思います。
そもそもスポーツの定義は
スポーツ(英: sport)は、人間が考案した施設や技術、ルールに則って営まれる、遊戯・競争・肉体鍛錬の要素を含む身体や頭脳を使った行為。日本においては身体を使ったものが主体の「フィジカルスポーツ」だけをスポーツとみなす考えが強いが、思考力や計算力といった頭脳を主体の「マインドスポーツ」も本来はスポーツに含まれている
このため勝敗を付ける競技はスポーツと言えます。
チェスや将棋に代表されるボードゲームはこのくくりに入ります。
巨大なチェスの駒。ジュネーブ(スイスにありました。)
なんと最近ではマインドスポーツのくくりで世界大会も行われているようです。
今回マインドスポーツの中でも比較的日本ではマイナーなもの、「見たことある!けど、大会まであるのか・・・。」と思われるようなものをまとめます。
なんと、マインドスポーツのチャンピオンまとめがありました。これを使ってみていきたいと思います。
List of world championships in mind sports – Wikipedia, the free encyclopedia
カードゲーム型
トランプは別途まとめます。
マジックザギャザリング
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ポケモンカードゲーム
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小学生向けに難しい漢字?にフリガナがふってある公式協会。
遊戯王カードゲーム
遊戯王アーク・ファイブ?オフィシャルカードゲーム?ストラクチャーデッキ?マスター・オブ・ペンデュラム(仮)
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これらのカードゲームは国際大会が行われているようです。 調べただけでちょっと懐かしい。ポケモンカードゲームが英語版があるのは知っていましたが、遊戯王カードゲームまで世界大会があるとは、なんともおくが深いですね。
チェス・将棋型
シャンチー
Tick Nick これであなたも中国将棋名人に! マグネット 式 中国将棋 象棋 シャンチー
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中国式の将棋。マス目が将棋のように単純な碁盤ではなく少し異なります。
意外にも世界ではもっともプレイヤーが多いマインドスポーツだそうです。
チェッカー
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相手の駒を斜めに飛び越えてすべて取るか、相手が駒を動かせないようにしたら勝ち。
バックギャモン
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手持ち15個の駒を速くゴールさせるタイプのすごろく。
スクラブル
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単語作りゲーム。単語に合わせて得点が変わる。多くの得点を取った人が勝ち。
ダイアモンドゲーム Chinese Checker
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コマを対局のエリアに早く移動させれば勝ち。飛び越えることができれば連続で動かすことができる。
これらのどこかで見たことあるような、ミニゲーム集に入っていそうで、コンピューターが対戦相手をしてくれるようなゲームは、マインドスポーツの定番です。
e-sports
要するにテレビゲームで戦い、ゲームの技術力を勝敗を決める「スポーツ」です。
大会も行われているようです。日本ではぷよぷよなどが代表的な例です。韓国では年収1億円を越えるプロeスポーツ選手が存在するようです。
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matome.naver.jp
この他にも特に「モダンアブストラクトストラテジーゲーム」に分類されるものが多くありました。大体上記競技の各国のローカル応用版である印象です。
モノポリーやディプロマシーにも世界大会があるようです。
個人的な印象では、トランプを使った競技は、手札の分配という不確定要素があるため、毎回出発地点と手持ち駒が全く同じ将棋やチェスなどのボードゲームと比較すると、ギャンブル性が高くなってしまう傾向があると感じています。
対して相手の手札が見えないものでは、捨て札などから相手の手の内を予想して勝利する戦略が重要になります。一回一回の「試合」では運の要素があるものの、何回か繰り返せば、その戦略能力を比較することはできるのでしょう。恐らくこの関係で、麻雀なども一発勝負ではなく、何回か行って点数化し、ポイントを競っているのだと思います。
テレビゲームも似たような傾向なのではないでしょうか。俗にいう課金システムがあるゲームよりは、全くないゲームのほうが、純粋な技術力を競うのには適しているのではないでしょうか。
補足
気になって調べてみたら、将棋のように運に左右されないゲームは、カテゴリとして確立されているようです。
二人零和有限確定完全情報ゲーム(ふたり れいわ ゆうげん かくてい かんぜんじょうほう ゲーム)は、ゲーム理論によるゲームの分類のひとつである。チェス・将棋[1]・チェッカー・オセロ・石取りゲーム(ニム)・囲碁・囲連星・連珠・五目並べ・三目並べ(○×ゲーム)・マンカラなど、偶然(運)に左右されないゲームが相当する。
なんだか数学の研究で利用されていそう…と思ったら、やはり相当に研究されているようです。完全情報ゲーム – Wikipedia
球技のシュートが入る、外れる。サーブが決まる決まらないなどの、一種不確定要素がトランプやサイコロによって、再現されているようにも見えます。ただフィジカルスポーツと違い、いくら練習しても、トランプや麻雀牌の「引き」は上手くならなさそうですが。
よって純粋な競技者の能力を競い合うのであれば、上記チェスや将棋に代表される「二人零和有限確定完全情報ゲーム」の方が都合がよさそうです。
しかし、この「二人零和有限確定完全情報ゲーム」は、不確定要素が無く、プログラムの記述が比較的容易であるため、コンピューターが「腕を上げ」やすくなります。
昨今のコンピューターの発展具合や、今後量子コンピューターを代表とする超高速並列計算が実現されることを予想すると、この種のゲームは、人間がコンピューターに勝つことはきわめて困難になっていくと予想されます。
ロボットが東大に合格するか?と人工知能の向上も目覚しいものがあります。
english.or3.info
よって、例え世界チャンピオンになっても、
「どうせコンピューターにはボコボコにされちゃうんでしょ・・・?」
という問いが待ち構えており、もはや人間同士ではなく「人間vsコンピューター」の領域がどのゲームにも待っていると考えられます。
既にコンピューターvsコンピューターの大会も行われています。
第25回世界コンピュータ将棋選手権
確かにこれも競技といえば競技ですが、もはやこれはスポーツではなく、コボコンと言う方ががふさわしいのではないかと感じています。
対して、上記ゲームを純粋に知力競技として捉えると、以下のように体力と知力の組み合わせ競技が出来上がります。
www.youtube.com
終わりに
ということでマインドスポーツも多岐にわたります。各地域固有のものを探したら、それこそ星の数ほどあるのではないでしょうか。総じて、マインドスポーツもいろいろな意味で奥が深いようです。