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コーフボールと私 人生を変えた外国や大学・クラブでの体験記

2018年8月9日

目次

  • コーフボールと私
    • Karf?Karl?Korl?
    • ルールがくせもの
    • バスケットボール経験者への視線
    • 本格始動
    • さらなる飛躍
    • 自覚
    • 終わりに
      • 関連記事(自動アルゴリズム)
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公開日:2018年8月9日
更新日:2019年6月8日

コーフボールと私

Karf?Karl?Korl?

私はもともとバスケットボールに取り組んでいた。ケンブリッジ大学に進学してからも、バスケットボールを最初はやっていた。しかし、日本は世界で見ても身長が低い国。靴を入れても182cm程の私はチビもいいところであった。ケンブリッジ大学のバスケットボール部では、ポイントガードが192㎝ほどで、ダンクをしていた。インサイドは軒並み2メートル以上。ダンクが出来ない方が少ないくらいであった。技術的にはそこまでというプレイヤーも多かったが、体格がものをいうスポーツである。分が悪いのは言うまでもない。

多少「やってられないなー」「このまま続けてても先が見えている。」と練習が終わった後に呆然と考えていた時、バスケットボールの隣で、何やら違う色の黄色いゴールに、違う柄のボールをシュートしている集団がいた。

とりあえず、脇に立っていた、あまりスポーツは得意そうではないが、そのスポーツに参加している人に聞き、後でGoogleで検索してみることにした。適当に聞いたので、スポーツの名前自体もあやふやであった。
家に帰っても、名前を思い出せない。確かKarfballとかいう名前だったような?検索しても出ない。やっぱ彼らが勝手にやってただけなんじゃないか?
Karl? Korl? 何もヒットしない(今ならGoogleが自動でSuggestするはずである)。いやでも間違いなくKから始まるはずだ。
Korf?かな?
あった。結構な数のクラブチームがヒットする。しかも大学のブルーの称号(主に大学1軍スタメンで出るともらえる称号くわしくはこちら)まで貰える競技に指定されている。カタカナで検索しても全く更新されていない協会のページ多くは工事中が辛うじてヒットした。

「この競技をやれば、お得そうじゃない?、あの運動神経鈍そうな坊やでも出来るんだから。」
「バスケットボール続けててもどうせなんもないし、失うものなんてないっしょ。」
「ついでに男女混合らしい。可愛い学部生の子たちとも話せて英語の練習にもなるっしょ。」
「最悪何にもならなくても、まあ変なことやっておけば話のネタにはなるっしょ(笑)」

と、下心満載。

いわば地元のチンピラが、プラモデルに熱心に取り組むオタクを馬鹿にしたような態度で、次の週からこのコーフボールに取り組んでみることにした。(ケンブリッジ大学のシステムにより、大学は丁度シーズンアップだったので、町のクラブへ参加した。)

ルールがくせもの

さて、このふざけた競技。いっちょやってやろうじゃないの。
服装はバスケと全く同じ。使いまわし。ズボンはテロテロしている生地のやつ。そんな感じで練習場へ。
町のクラブチームなので、おじさんおばさんも多い。え、あなたが走れるの?(笑)みたいな人までいる。
なんだ、これならいけるでしょ。まだ多少の舐めた態度は治らない。
しかし、いざやってみると、シュートが入らない。レイアップシュート(ランニングイン)でさえも、なかなか入らない。バスケットボールとは勝手が全く違う。
なぜかほぼ全員両手で打っている。私は当然、外側からのシュートは片手シュート。

その後の、試合形式の練習へ。私が、バスケットボールと同じ感覚で相手を押すと、すぐにファールを拭かれ、相手ボールに。
独特のディフェンデッドというルールに翻弄された。
オーバーコミットしてファール→ペナルティーシュートなども何度も吹かれた。さっき見ていた運動神経鈍そうなおじさんおばさんにも、ボコボコにやられた。
もうすぐ孫が生まれるという、おじいさんにまでカモにされる始末。

練習後、彼らは私に対し「まあまあ最初だからね。そのうち上手くなるよ。」と慰めの言葉をかけつつも、内心では「舐めるんじゃないよ」と、勝ち誇り、冷たい微笑みを浮かべているように感じられた。

さっきまであった私の根拠のない自信は、ことごとく粉砕されることとなった。

バスケットボール経験者への視線

シーズンが始まり、ケンブリッジ大学コーフボールクラブの練習へ参加した。
全く初めての人も多い一方で、経験者も何人かいた。1人は2メートル級で、世代別のイングランド代表を何度も出場しているキャプテン(Oさんとする)であった。コーフボールを物心ついたころからやっているというオランダ人(Bさん)もいた。他も190㎝くらいの人は多くいた。女性でも自分より大きい人は何人もいた。(私は靴を入れて182㎝である。それでも一二位を争う小ささ)

画像に含まれている可能性があるもの:12人、、スマイル
おまけに、その年のメンバーの大半はイギリス人・白人である。数少ないアジア人の私は、明言はされていないが、差別的な扱いを受けることもあった。

コーフボールの経験者は、バスケットボールから移ってくる人に対して冷たい印象を受けた。今ならその気持ちも分かるが、当時は気付きもしなかった。おそらく全体的に舐めてかかる人が多いからだろう。
特にOの私へ対する風当たりは相当なものだった。ほぼ無視。トラベリングやファールをするから使いづらいと、ことあるごとに批判を受けた。
何人かは、私のバスケットボール・ワンハンドシュートを変えるように言ってくる人もいた。しかし私は「まあどうせコーフボールはすぐやめるだろうし」とそこまで真剣に話を聞かなかった。

そんな中、自分よりも身体能力的には低いようなやつにも負けるこの競技。何とか1軍メンバーには入ったものの、控えが多かった。
オックスフォード大学との定期戦・バーシティマッチに1軍スタメン出場すればブルーの称号がもらえる。
この出場条件は厳しく定められており、オランダ人のBは、交換留学のインターン学生であったため、1軍出場権がなかった。
よって棚ぼたのように、私がスタメン出場してブルーの称号は手にした。
称号を得たときは嬉しかった。しかし一方でなんとも言えない、なんとも満たされない状態であった。
当初は目的を果たし、はもうコーフボールを辞めるものだ思っていた。しかし散々けちょんけちょんにされていた私は、まだ辞めなかった。大学のシーズンオフ中は、また町のクラブで練習していた。

本格始動

この際、足のケガにより走れないので、立ったままツーハンドシュートを練習していた。
足の完治した際、シーズンの途中であったこともあり、より高いレベルを目指し、クラブの方へ移籍し、高いレベルの試合へ出場した。大学のバーシティマッチやインカレへは出場していたため、週3日練習で1日は試合というスケジュールであった。

この辺りから、周りからの冷たい視線はなくなっていた。Oもそこまで冷たいことは言わなくなっていた。クラブも1年目よりは居心地がよくなり、コーフボールに関係がなくても、一緒に出掛けることも増えた。

コーフボールでは練習の甲斐もあってか、地元のリーグでは得点王争いをするようになってきた。

この辺りで、ケンブリッジ大学の文武両道賞であるホークス賞とカレッジのティミンズ賞を受賞した。が、既に自分の中では、こういった賞は通過点でしかないと感じるようになっていた。

 

ホークス賞に、副賞がついている。個人賞ではあるが、私はコーフボールというチーム競技で受賞したのは間違いない。この競技は一人では何もできないことを痛感していたので、この賞は、クラブでのバーベキュー代に使うことにした。

さらなる飛躍

ケンブリッジ大学の選手として3シーズン目。いつの間にか主力の1人となっていた。
ネイティブからするとまだ意味が分からないことが多いかも入れないが、どんどん意見を聞いてくれるようになっている。むしろコーチからも「はじめ、何かある?」と話を振られるようになってきた。私が言い回しがネイティブからすると変だとしても、頑張って理解しようとしてくれるようになっていた。
Oですらも、躊躇しながらも「は、はじめは今日よかったな。」と試合後のミーティングで言い出すようになっていた。

さらなる高みを目指し、ウェイトトレーニングによる筋トレを始めた。私が考えるに、競技の特性上重要なのは、体幹と脚である。このためスクワットとデッドリフトを入念に行った。



トレーニングルーム。使用料は3年で3ポンド(500円くらい)

他にも世界選手権の決定的なシーンの動画をコマ送りにしてみて、動作確認をしたりもするようになっていた。

この年には、ケンブリッジ州の代表選手として、ポストシーズンの全国大会へも出場した。

同時にこの時期からだろう。「もしかして、シュート打てば意外と入る?」と思い始めたのは。

これより前は、スピードを使い相手を振り切り、なるべくゴールの近くまで行ってシュートを打つことを最優先にしていた。
しかし、5-6メートルくらいの距離からなら、フォームも崩れないので、打てば結構入ることを確信し始めた。この競技は、外からシュートが入る方が明らかに有利な構造をしている。さらにシュートが入ると、ディフェンスを翻弄できるので、さらに幅が広がる。
私がファウルを貰い、チームメイトの(S・アイルランド代表)がペナルティーシュートを決めるという一種の作戦が確立されていた。

1試合で単独8,9点等、10点近く取るような日も出てきた。

特に9点取った日にはチームメイトに「今日何食べた?試合前同じもの食べな!」とゲンを担ぐように言われるようになった。チキンコルマ弁当を食べていた。

このシーズン、3回目のオックスフォード・ケンブリッジ定期戦。
数時間前に、誰よりも早く会場入りし、イメージトレーニングや体慣らしをしていた。もちろんチキンコルマを食べた。結果、単独で6点(フリーパス・ペナルティなし、全てオープンプレイ)を取り、優勝。得点王、大会MVPを受賞。
なお同じコートにはイングランドU代表Oやアイルランド代表S、チェコ代表のAなども出場していた。

このあたりから、試合後にFacebookなどでメッセージ付きで「話は聞いていたし、マッチアップ出来て楽しかった!」みたいな連絡が結構来るようになった。うれしい限りである。

この年から始まった、クラブ内のアカデミー賞のようなイベントKorfy’sでは、お互いに今年誰がよかったかを相互に投票を行った。何と私がPlayers’ Player of the year年間最優秀選手を受賞してしまった。

全く予想すらしていなかった。他は全員イギリス人の中で、日本人留学生の私が受賞したことに関して、メンバーに対し、頭が上がらない。気付いたら認めてもらえたということが形になったようである。(その時のスピーチの改良がこちら)

エリック賞というスポーツ賞も受賞した。もうコーフボールのプロモーションも積極的にすることが多くなっている。最早「受賞すれば宣伝しに行くいい機会」位に思っている。発言力や影響力のある人に直接コーフボール(やもちろんほかの競技も)売り込みに行ける絶好の機会である。エリック賞受賞の後、ケンブリッジ大学スポーツ理事長と共にコーフボールを持ってもらって撮影。

インカレでは、予選・本戦共に相手のエースとマッチアップすることが多くなった。中にはイギリスのフル代表でワールドゲームズに出場しているような選手もいる。あと一歩のところで負けた際には、自然と涙が出ることもあった。いつの間にかここまで真剣に取り組んでいると、思い知らされることとなった。
このころには、私に差別的なことをいうような人や中傷的な批判をする人は全くいなくなっていた。

自覚

昨シーズンで引退!かと思っていたが、博士論文の提出と審査が伸びたことにより、まだケンブリッジ大学でコーフボールが出来ることとなった。大変ありがたいことに、メンバーからも歓迎いただいた。塞翁が馬とはこのことである。

このシーズンには、既にチームの中心となっていた。ボールを持って写真の中心にいるというのは暗黙のステータスである。

博士論文の口頭審査と、卒業式と大会をどうにか調整し、最後のバーシティマッチと、インカレへ出場した。

この時には、自分が出たいという思いもあった。しかしながらそれ以上に、

  • 「自分が行かないと周りが残念がる」
  • 「試合に出て勝たせてあげないと」
  • 「一緒にやってきたチームメイトのブルーの称号を確保しないと」
    (前年からブルーの称号の授与基準が、男女ともに「インカレ決勝大会上位10位」という縛りが増えた。)

と、自分が試合に出たいとかではなく、スコアラーとしての自覚をするようになっていた。

バーシティマッチは負けたものの、単独4点。で最多得点をマーク。トリックプレイが多かった関係でハイライトの動画では「小さいマジシャン」と呼ばれている。
ハイライトCambridge Oxford Korfball Varsity Highlights 2018

引退試合となるインカレ決勝大会では、全試合スタメン・フル出場し、大会得点王を受賞した。

 

もちろん各世代のイギリス代表や他国のフル代表も含まれている大会である。副賞はパーティ用の強い酒。言うまでもなく、試合後の打ち上げでみんなで分けた。

よく覚えていないが、おそらく「卒業したら、コーフボール止めようかな。」と言っていたことがあったんだろう。引退試合の当日にクラブから頂いたサプライズのプレゼントは、

Keep Calm and Carry On Korfing
(平静を保ち、コーフボールを続けよ)

と書かれたTシャツであった。(Keep Calm and Carry Onというのは有名なイギリスのフレーズ。パロディ多数。)全くもってやめるのが難しくなっている。


背中はDr.Korf #77。

いつの間にかドクターコーフと呼ばれている。もはや着ないで、なんだか額に入れて飾りたいところである。

 

最初はケンブリッジブルーの服が手に入ったくらいにしか思っていなかったユニフォーム。そんなユニフォームも脱ぐのに様々なシーンと思いが沸き上がってきた。ケンブリッジ大学では、提出する博士論文の色が選べる。

色はもちろんユニフォームと同じケンブリッジブルーにした。

ケンブリッジ大学の生活において、この色ほど思い入れが強い色もない。

終わりに

この「変なスポーツ」と出会って丸4年。

先日とあるヘッドハンターから、勤務地についての希望の電話があった。例としてはヨーロッパのロンドンやパリ、スイスから、アジア、アメリカが挙げられた。私はこう答えた。

「ロンドンでもパリでも大丈夫です。香港やオーストラリアでも問題ありません。でもアメリカやカナダはダメです。コーフボールがないですから」

 

ひょんなことからバスケットボールの代わりに、舐めた態度で始めたよくわからないスポーツから、様々なことを学んだ。
今までに見たことのないような新たな世界や、今まで感じたことのないような考え方。今後の人生の考え方まで。そのスポーツの試合の出来で涙を流すまでに至った。表彰もいろいろ受けたが、そんなことよりもそれ以上に大切な一生付き合っていくであろう友人も出来た。もう切り離せないくらい私の人生の重要な一部を占めるようになっている。

 

何か今までに知らなかった新しい世界を知りたい方、人生を変えたい方、この記事を最後まで読んでしまった方、その他何でも、コーフボールを始めてみませんか?
バカにした舐めた態度でも大歓迎です。あなたの挑戦を、心よりお待ちしております。少し冷たい微笑みで。

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ケンブリッジ大学キャベンディッシュ研究所においてウィントン特待生として物理学のPh.D.を取得後、国内外のサイバーセキュリティやマネーロンダリング対策を主とした外資コンサルに従事。現在外資系IT企業の研究職として人工知能/基盤モデル関係の研究を行う。

国際コーフボール連盟IKF委員、日本コーフボール協会理事。

200万アクセス突破。直近の目標は書籍化と出版。

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