目次
公開日:2019年11月9日
更新日:2020年3月6日
なお例によって、調べてわかった範囲と、個人的な経験をもとにしているため、必ずしもすべてに当てはまるわけではありません。予めご了承ください。
コペンハーゲン・デンマークについて
デンマークはスカンジナビアの真南一部ドイツと陸続きで北。詳細はWikiなり、なんなりを参照ください。
https://ja.wikipedia.org/wiki/デンマーク
9月から11月は、天気が変わりやすく雨が多い。快晴かと思ったらいきなり土砂降りみたいな天気雨も日常茶飯事。冬はさらに暗くて寒い、らしい。(自殺率が上がるとか。)
通貨はデニッシュクローナ。なんとユーロではない。ただ値段が併記されていることもあり、ユーロでも支払い可能であることもある。さらに現金は使えない店が増えてきている。デンマークは2030年には紙幣を廃止する予定のようである。
2030年に紙幣廃止が決定!北欧デンマークのマネー事情がすごい!
まだギリギリ廃止されていなくてよかった面もある。以下の記事を参照ください。
キャッシュレス社会のメリットに潜む危うさに不意に巻き込まれた話
社会保障が世界最高クラスなこともあり税金が高い。よってそれに伴い物価も高い。もはやスイス並みと感じるほどであった(世界中どこに行っても安めと感じるデンマーク人ですら、スイスに行くと、それでも少し高いと感じるらしい)。カフェでカプチーノ飲んでたら6-700円くらいはする。
休日の朝についでにパニーニとか食べてたら、あっという間に1500円2000円。体感で日本の2倍位。
街並み
コペンハーゲンの町は、川と橋と自転車で出来ている。
少々広めの自転車専用道路もあるが、基本は川と橋。
コペンハーゲンは、アムステルダムと比べられることも非常に多い。なんか古風な西洋建築と自転車ばかりの様子はまさにアムステルダム。「北のアムステルダム」のような雰囲気である。
さらにアムステルダムは、橋と川で出来ていることから「北のベネツィア」と呼ばれているようである。
北のベネツィア=アムステルダム
北のアムステルダム=コペンハーゲン
よって
コペンハーゲン≒(北の)2ベネツィア
である。
確かにコペンハーゲン・アムステルダム・ベネツィア共に訪れたことがあるが、共通点は橋と川である。なおベネツィアは自転車が盛んではなかった。橋に階段も掛かっていたので徒歩が多い。以下それぞれの過去記事。
アムステルダム観光日中編自転車/美術館/博物館/ワッフル/パンケーキオランダ旅行記
飾り窓/麻薬アムステルダム観光夜編夜遊び。治安は良い。オランダ旅行記
ヴェネツィアの水上迷路で迷子?イタリア観光旅行記 カーニバル/ゴンドラ
乗り物
乗り物は基本は電車・地下鉄・バス。(タクシーもあるがUberはない)これらは同じカードで乗車できる。どうやら1回2時間のタイマー制かつゾーン制である。詳しくは公式ページなどを参照してほしいところだが、公式ページでは実際よく分からなかった。
ただし、降車の際にチェックアウトを忘れると通常の3回分くらい引かれる。さらに抜き打ちで電車内に見回りの人が来て、タッチされていないと、これまた罰金。たまに上手くタッチできていないこともあってひやひやもの。
このカードは買い上げ式で返却不可で、Suicaのように返却はできない。詳しくはこちらの記事などを参照のこと。デンマークのプリペイド乗車カードRejsekortを使って旅してみよう!
Lime電動スクーター
2017年あたりから流行っているという、こちらのシェアリング式の電動スクーターLime。町中に乗り捨て?られているスクーターをアプリ経由で起動し乗車しクレジットカードで会計。
これで通勤していると、なんかもう先進的。デンマークは道路が自動車と歩行者の間に自転車レーンがあり、limeではこちらを走る。しかしヨーロッパの町にありがちな、随所で石畳が多いことや、さらにデンマークの冬は寒いことと、雨が多いことから、石畳の上では「あ”ーあ”ーあ”ーガ”ータ”ーガ”ータ”ーく”ーる”ー」とガタガタと揺れる。
コペンハーゲンの町は、橋と川と中世的建物とそれっぽい広場で出来ていて、さらにカーブが多いので慣れるまではどこに向かっているのかわからない。行っていないところにに行くには、地図を見ないと迷うが、止まらないとスマホで地図も確認できない。
さらに右手がアクセルで左手がブレーキである。よって両手がふさがる。雨が降りがちの中、傘なし自転車のようなものである。これにより指もかじかみがちである。結局Lime通勤は数回しかやらなかった。北欧の温かく日も長い夏は重宝するんだろう。今度は夏に行きたい。
フラッグ掲げすぎ
デンマークの国旗はこちら。
このフラッグが至る所に掲げられており、デスクに飾っている人もめちゃくちゃ多い。中には着てる人までいる。ただ一瞬色が日本のものと近いので二度見をすることしばしば。
人魚姫押しすぎ
コペンハーゲンの観光名所といえば、人魚姫。世界3大がっかり名所として知られる。(残りの二つは、シンガポール・マーライオンとベルギー・小便小僧。)どこのお土産店でも、必ずと言っていいほど人魚姫の像やマグネットが販売されている。
空港にも。
ホテルにも。とりあえず人魚姫がいる。
そして本家本元がこちら。
どうだろうか?空港にいた奴やホテルのやつ方が立派な気がしないだろうか?ホテルのやつ金だし。
それでも大量の観光客。
来る日も来る日も観光客が「がっかり」するためにこの像を訪れている。本当に言われないと分からないような感じである。山下公園の海側の一角に、ちょこんと銅像が立っている状況である。
「めっちゃデンマーク中で至る所において、人魚姫を宣伝しまくっている割には、本家本元の人魚姫の像が、コレ・・・?むしろあの空港にいた人魚姫の方が立派なんじゃ・・・?」っていうのが、がっかり名所に拍車をかけている感じすらする。
まあそれでも「がっかり」するために訪れておく価値はあるように思う。
アンデルセン好きすぎ
デンマークの人物といえば?あまり思い浮かばない。児童作家のアンデルセンが数少ないうちの一人である。よって彼をめっちゃ押す。というのも「デンマークといえば」という人物が、彼くらいしかいないためだそうである。
コペンハーゲン市庁舎脇から、道路をまたぎチボリ公園の方向を見つめるアンデルセン像。
なお、人魚姫もアンデルセンの作品のひとつである。
チボリ公園はこちら。チボリ公園-コペンハーゲン・デンマークの最先端とレトロの混ざり合った遊園地-
デンマークの十戒「ヤンテの掟」とは?
何でこうなるのか?というとおそらく、デンマークの十戒とも呼ばれる「ヤンテの掟」が関係しそうである。いろいろなところで書かれているが、説明があったので引用しておきたい。
1933年にデンマーク・ノルウェー人作家Aksel Sandemose(アクセル・サンデモーセ)が出版した小説のなかに登場する架空の村Jante(ヤンテ)において、住人が守るべきとされている十戒のこと。
これが現在に至るまで、言うなれば日本の「大和魂」の様に、北欧民族固有の精神として受け継がれてきました。
Jantelovens 10 bud(デンマーク語ver.):
Du skal ikke tro, du er noget.
自分が特別だと思ってはならない。Du skal ikke tro, at du er lige så meget som os.
自分が私たちと同じくらい優秀だと思ってはならない。Du skal ikke tro, at du er klogere end os.
自分が私たちより賢いと思ってはならない。Du skal ikke bilde dig ind, at du er bedre end os.
自分が私たちよりも優れていると思ってはならない。Du skal ikke tro, at du ved mere end os.
自分が私たちよりも多くを知ってると思ってはならない。Du skal ikke tro, at du er mere end os.
自分が私たちより重要だと思ってはならない。Du skal ikke tro, at du dur til noget.
自分が何かに秀でていると思ってはならない。Du skal ikke le ad os.
私たちを笑ってはならない。Du skal ikke tro, at nogen bryder sig om dig.
誰かが自分を気にかけてくれると思ってはならない。Du skal ikke tro, at du kan lære os noget.
自分が私たちに何かを教えることができると思ってはならない。
あまり主張をしない滅私の文化があるらしく、あまり目立つ個人が出てきづらい雰囲気があるそうだ。なんだか日本のようである。
一方でマーケティングやメディアでは目立つ人を押すことでさらに目立つという優先的選択がある。そのおかげか、目立つ人をどうにか押していた結果がアンデルセンばかりになったのだろうか。
ハムレット・シェイクスピア
また、シェイクスピアもやたら押しているが、シェイクスピア自体はイギリスの作家なので、デンマーク人ではない。ただし4大作品のひとつ「ハムレット」の舞台であるクロンボー城がデンマークにある、という状態である。それでここまで押す。
世界遺産クロンボー城。
クロンボー城城壁内に埋まっているハムレット碑。
ハムレットといえばのセリフはこちら。”To be or not to be”。
カールスバーグ押しすぎ
デンマークのビールといえば、こちらのカールスバーグ。何種類かある。一番左のものがおそらく通常のカールスバーグ。
スーパーマーケットでもカールスバーグが主。少し橋の方に追いやられているアムステルダムのハイネケン。という構図であった。ちなみにコカ・コーラと同額か少し安いくらいであった。
カールスバーグ駅も存在する。「おお、ビールの駅だ!」と少し驚いたが、よく考えると山手線の「恵比寿」も似たようなもんである。
空港のカールスバーグラウンジでもカールスバーグ。
名物・オープンサンドイッチ
デンマークの名物は正直よく分からないのだが、検索した限りではオープンサンドイッチだそうである。
話題のオープンサンド・スモーブロー、本場デンマークの名店はここ!
要するにサンドイッチのわりにサンドされておらず、パンの上に具がのっている状況である。辛うじて名物のサーモンがのっている。
可もなく不可もなく。一度体験すればそれでいいだろう。
麻薬
先進国で福祉が発展している国ほど麻薬も合法であったりするが、デンマークでは違法ではあるものの、販売している。(いやこれおかしいだろ)
クリスチャニア自称自治区というヒッピー村のPusher Street通りで買える。黙認されている様子である。ただそれでも一応違法なのでPusher Streetでは撮影が禁止だそうだ。
先進国に現存する地上最後の楽園、クリスチャニア。世界一非常識な場が挑む人類の一大実験とは?
独特の世界、コペンハーゲンにあるヒッピーの楽園「クリスチャニア」に潜入してみた
ハーゲンダッツとの関係
ハーゲンダッツのハーゲンは公式にコペンハーゲンのハーゲンだそうである。(なおダッツに至っては、語呂がいいからで全く意味はないそうだ。)しかしながら、ハーゲンダッツを食べることも見かけることもなかった。
“ハーゲンダッツ (Häagen-Dazs)” という言葉自体に深い意味はない。創始者ルーベン・マッタスが、アイスクリームはデンマーク産というイメージがある(デンマークは酪農が盛んな国であり、デンマーク産の乳製品は欧米で広く知られているため)からと、コペンハーゲンの「ハーゲン」と、その余韻がマッチする「ダッツ」を組み合わせて作り出した造語である。
元々はハーゲンダッツを探したかったのだが、全くなかった。スパゲッティナポリタンみたいなもんだろう。カリフォルニアロールが日本に無いSushiみたいなものか。まあなんでもいいとりあえずなかったものは無かった。
デンマーク人
デンマーク人は、話しかければ親切だが、基本は他人に興味がない印象である。ドイツ人に近い。上下関係?何それ?という感じのフラットさを感じた。相手がCxOだろうが、何だろうが主張しまくる平社員も通常運転のようであった。なんとなくドイツ人に似ている傾向を感じる。
おおむね以下のまとめなようなもので、読んでいて正しいと感じる。
働き方
法定労働時間37時間。大体9時16時労働残業無し。平均年収は533万円。
金曜の午後はもうお休みムードでアルコールを開けてたりもする。金曜日の15時はもう夜遅すぎるので、ご帰宅されるデンマーク人。金曜の13時に「よい週末を!」と言われてしまった。
詳しくはこういう記事を参照ください。大体その通りであるように感じる。なお昼休憩はとっていたが、すぐにデスクに戻っていた。
デンマーク人は17時に帰宅する代わりに「ランチ休憩を取らない」
社会保障
クビになっても社会保障で2年くらいは急所が支払われるらしいデンマーク。仕事なんて好きでやっているんだろう。趣味みたいなもんでは?
なぜデンマークは“世界一幸福な国”になったのか政治体制・社会保障から見る、日本との違い
今日が今日のためにある国デンマーク、無料だらけの社会福祉の実態とは?
余暇
社会保障が最強に近いため、安心して暮らせるようすである。このため余暇に費やす時間も多い様子である。ただ冬は暗いし、寒いし、やることがないのか、必死にハロウィンを推す。ハロウィンが終わったらその週明けからクリスマスになっている。
無目的でリラックスするという意味の「Hyuge」が存在する。仕事はもちろん、誕生日プレゼントを用意して、驚かせるようなプライベートはHyugeではないらしい。特に目的も持たず、適当にソファでだらーっとする感じがHyugeだそうだ。
デンマークの「ヒュッゲ」から学ぶハッピーライフ~幸せへのヒント10
日本では、私がスポーツに関係していることもあってか、余暇やエンタメ業界を盛り上げるにはどうすれば良いか?のような話をよく耳にする。これらのデンマークの状況を踏まえると、一発で自然と解決する方法がある。
「日本において、生活の心配なんて何もしなくていいくらいの暇な金持ちを増やしまくる」
はい、これで一挙解決。生活の心配を何もしなくてよければ、安心して余暇やエンタメに費やすことが出来るだろう。(分かっていて構造的に厳しいのももちろん分かっている。しかしこれらの前にはすべて小手先テクニックに見えてしまう。)
お知らせ(?)
読者の方から独断と偏見で、1名様に以下の人魚姫マグネットを差し上げるようなことはありません。もういつもの事なのでこの最後のお知らせ省略したほうがいいでしょうか。でもこういうのないと、どうしてもまとまりがよくないんですよね。