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公開日:2017年9月20日
更新日:2019年7月27日
人生初めてのファッションショーとかいうものに参加させていただいた。
ロンドンファッションウィーク
さて、ファッションショーなど、全く縁のなかった私が、ファッションショーのことについて書こうとすると、まずは調べなくてはなりません。
困ったときのGoogle Wikipedia。
ファッション・ウィーク(英語: fashion week)は、服飾の新作発表会・販促展示会であるファッションショーのうち、特に約1週間 (a week) にわたって開催されるものを指す、ファッション業界のイベントである。日本では同義の内容をコレクションと呼ぶこともある。
デザイナーやブランドなどが最新作をランウェイ(英語版)と呼ばれるステージで披露し、これを受けてバイヤーやメディア・報道関係者が最新の流行に関する情報を入手する機会であり、今後のシーズンの流行作が発信されるイベントとして重要視される。最も有名なのはファッションの都と呼ばれる世界4都市(ミラノ、パリ、ニューヨーク、ロンドン)で開催されるファッションウィーク(それぞれミラノ・コレクション、パリ・コレクション、ニューヨーク・コレクション、ロンドン・コレクション)で、これらは世界四大コレクションと総称されることもある。この4都市に留まらずファッションウィークは世界各地の都市で開催されている。
ということで、ずぶの素人の私、世界4大コレクションデビューということになります。
SSがSpring Summer春夏、AWがAutumn Winterの秋冬と数字2桁で何年のどの季節かを表します。
今まだ寒くなる前なのに、2018年の春夏モデルのファッションショーやるんですね。
コレクションと呼ぶのは日本だけで、通常は London Fashion Weekだそうです。
世界のファッションイベントと聞いてまず思い浮かべるのが「パリコレ」ですが、そのパリを含む世界の4都市で毎年ファッションイベントが開催されているのをご存知ですか?映画『プラダを着た悪魔』や『セックス・アンド・ザ・シティー』でも取り上げられた世界の4大ファッションイベントを、動画付きで徹底解析します。
ファッションウィークにはブランドを応援してくれている超有力な顧客や世界中のバイヤー、報道機関、ジャーナリストが招待されます。デザイナーによっては、世界中のセレブや各国の王室関係者、超富裕層のみVIPが招待されるため、なかなか一般人では入れないのが実情です。ただし、街をあげてのお祭りとなっていて、どこかで世界のファッション業界の有名人などとお目にかかる機会もあるかもしれないので、現場に行く価値はあるかもしれません。
さらに詳しくはこちらをどうぞ。
http://www.londonfashionweek.co.uk/
会場
会場は、ファッション業界関係者ということもあって、
派手。
派手。
派手。
ファッションショー会場周りだけやたらカラフルでスタイリッシュ。
服装がまぶしすぎるので、サングラスかけた方が良いんではないかと思うくらい。
実際に曇り空なのにサングラスの人が多かったので、お互いの衣装がまぶしかったんでしょう。
そして皆さん、持ってるカメラがデカい。デジタル一眼レフのバズーカ砲を構えている人多数。下手したら過半数超えているかも、とすら思うくらい。
ヤバいよ、俺、ズボン、ユニクロだよ。
フリーメイソンホール
会場はフリーメイソンホール。ロンドンの中心地Holbornにあります。
http://london.navi.com/miru/175/
http://d.hatena.ne.jp/saebou/20120214/p1
超人好きの私としては、自伝や古典でいろいろよんでいることもあり、ファッションショーもさることながら、建物にも非常に興味がありました。
フリーメイソン
フリーメイソン自体は、世界規模の秘密結社として知られています。都市伝説感すらあります。
歴史上の重要な出来事には、彼らがかかわっていることが大変多いといわれています。
例えばアメリカ合衆国独立の際のサイン者の大半はフリーメイソンであったり、坂本龍馬や福沢諭吉もフリーメイソンリーと言われています。
アメリカの米1ドル札にプロビデンスの目が書かれているのも有名な話です。
個人的に好きなエピソードは、ベンジャミンフランクリンが、ヴォルテールを説得してフリーメイソンに入会させたという話です。
4月7日にはパリでアメリカ合衆国の駐フランス大使としてやってきたベンジャミン・フランクリンによりフランマソヌリに入会しフリーメイソンとなった。
ネットで検索するといろいろ出てくるので興味がある人はどうぞ。
フリーメイソンの日本人芸能人リストと入会方法が衝撃的すぎる話
私も将来、入会を説得されるような人物になりたいものです。
ファッションショー
今回のファッションショーへはイメージコンサルタントの小畠利子さんから招待いただきました。(慶應の先輩っていうつながりを考えると、こちらもメイソンっぽいといえば、そうかも)
ロンドンファッションウィーク Rohmir 春夏18 ロンドン在住イメージコンサルタントのつれづれ日記
私のことも紹介いただいております。
右に立つ青年はケンブリッジ大学で物理学の研究をするかわいいPhD エリート。
…エリートからは程遠いですけども…!
会場の周りだけ異様に華やか。誰がモデルなのかもよくわからないくらい着こんでいる人が多数。
ROHMIR
今回参加冴えていただいたのは、Rohmirというブランド。今年10周年のモナコ発のブランドです。
スイスにモナコとか、値段が凄そう。
Rohmir is a Swiss luxury fashion brand. Founded in Monaco in 2007, Rohmir produces and sells ready-to-wear clothing and fashion accessories for women.
https://www.instagram.com/rohmir_official/
ファッションショー
肝心のショーが始まると、ひたすら左から出てきては中央でポーズをとって引き返して右に出ていくをひたすら繰り返す。
観客も観客で途中から、ステージを歩き出してもおかしくないようなおしゃれ加減。
実際ファッションショー自体は、15分ほどで終わった。
モデル
背、高っ!
なんとなく、
髪型みんな一緒。
化粧も一緒。
歩き方、雰囲気も一緒。
彼女たちの歩き方は、なんかモデル歩きっぽい。
・・・ていうかモデルだわ。
ファッションショー後に写真を撮っていただいたところ、私よりも全然背が高かったです。
185㎝くらいあったように思います。何等身なんでしょう。11くらい?
モデルウォーク
モデルウォークがやりたくなった人はこの動画でも見て練習してみてください。
ファッションショーと国際学会の徹底比較!
さてさて、題名にあるように、本題はここからです。
このブログの国際学会の記事は、関連ワードで上位に表示されています。
初めての国際学会/国際会議!発表/英語/プレゼン/服装/持ち物/懇親会
ファッションショーは、同じような最新トレンドの発表会ではあるものの、普段参加しているような、ワークショップ・シンポジウム・学会とは、何から何まで異なりました。
服装
ファッションショーの服装はもうスタイリッシュ。参加者までスタイリッシュ。派手。一部奇抜)。服装に気を使っているというよりも、そこに命を懸けている印象。寝癖ぼさぼさなど全くいない。
対して、国際学会、特に学術系の国際会議では、TシャツにGパンで寝癖がドレスコードなんじゃないか?と一瞬思うような格好の人も多い。服装に気を使うという概念を持っていないのではないか?という人も少なからずいます。
雰囲気
ふぁしょんショーは全体が衣装を気にする雰囲気。お祭りや披露の場に近い印象。
どちらかというと、勉強会の形相の国際会議。そこらじゅうでパソコンを開いているか、紙に何か書いている人ばかり。紙に書いているのもデザインではなく数式か模式図ばかり。
展示品・ブース
展示物も気合が入っています。こちらなんて、インタビュー用のお立ち台のようなボード。
ボードの前に立って写真を撮ればだれでもアイドル・ヒーローになれちゃいます。
至る所にインスタグラムやTwitterのハッシュタグまでのっています。
いろんな人が写真を撮りたくなるような?お洒落でデザインを細部まで考えられている。
他の服も、マネキンに着せられており、床は赤じゅうたん。ライトも当てられている。
対して、こちらは私が昨年参加した磁性物理学の国際会議での立て看板。
指示方向を示す看板に、恐らく入りきらなかったであろう、会場図が、セロテープで張ってあります。さらに看板用とは思えない時の小ささ。
…分かればいい。機能さえしていればなんでもいい。という状態がにじみ出ています。
あまりにも典型的だったので拝借してしまいましたが、理学・工学系の展示会場はこんな感じです。実物と、大きめのポスターに概要が書かれている。ラックにはパンフレットが。ついでに名刺が挟んである。
お土産・バッジ
タグですらも、おしゃれ要素満載のファッションショー。お土産ケースが紫でさらに弧を描いている、もはや宝箱的な商品。
中身は、試作品やアクセサリーなど。
学会のお土産は、基本ノートパッドとボールペン、USBメモリなどです。業者の装置などのチラシが、新聞の挟みチラシのように何の工夫もなく挟まっています。下手したら折れ曲がっている。どこまでも機能性。
通常学会では、ビニール製のタグに紙を差し込んだネームプレート。通常、名前と所属が分かればいいだけで、こだわりはない。
国際会議は?
このままだと、ひたすら国際学会や国際会議は見た目を気にしなさすぎてダメ。と言っているだけに見えます。
もちろん、分野と会議によりますが、ファッションショーでなくとも、他の集まりと比較しても、明らかに厳しい部分があります。特に気を使うのは、研究のデータや結果です。
「どういう条件で、どういうことを行ったら、どういう結果が出た。そしてそれからいえることは、何なのか?」
分野外の人から見ると「そんなこと、どうでもいいんじゃ…?」と思うことですら、正確に話す必要があります。というのも少し条件が違うと全く違うことが起きたりなど、らちが明かなくなるためです。
ポスターが破れていようが何しようが、そのまま話し続けます。中身が最重要です。
共通する部分
各フォーマットはありつつも、言ってみれば、
文化の特徴を生かし時代の最先端のトレンドを作り、世に出していくファッションショー
文化や歴史に不変な自然現象を解明していく分野の学術会議
の着眼点の差でしょう。いわば対極に位置しています。
本質的に同じ部分は、このふたつだけに限らず、一般に、
同業者が同じ場所へ集まって情報・意見交換をする
ところでしょう。もちろん、どちらがいいとか悪いとかではなく、純粋に、情報交換会・発表会でもここまで異なるのか、というのが正直なところです。
逆にファッションショーの人たちを物理学会へ送り込んだら、どうなるのかが気になります。機会があったらやってみたいところです。
終わりに
ある大会やイベントの参加者の人たちが、何を気にしているか・何に力を入れているかで、その業界での重要なものや、決定的なものがよりはっきりと見えてくるように思います。
こういう見方でイベントへ参加してみるのも新たな発見があるように思います。是非試してみてはいかがでしょうか?
(こういう結論を持ってくるあたり、私も自然科学系の専攻のバイアスがかかっていると、自分で感じる今日この頃です。)
尚この記事自体を先述の小畠様に紹介いただいております。ありがとうございます。