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公開日:2019年9月29日
更新日:2022年5月31日
久々に、テキサスホールデムポーカーをやる機会があった。
ポーカーは、元々はケンブリッジのメイボールで存在を知り、そのチェッカーやドラフツ(囲碁や将棋・チェス)に代表される、二人令和有限確定完全情報ゲームよりも、確率・統計的な側面に面白みを感じ、本を読み始めた。当時Kindleで読めたポーカーの本は一通り目を通している。一時期はホールデムマネージャー2を使い、自分と相手のハンドの確率を計算しながらオンラインで4-8面打ちをしたりしていたこともある。
大会の出場なども、ケンブリッジ大学内の大会で優勝したり、United Kingdom Student Poker Championship(UKSPC)にオンライン予選を突破して、5ポンドで本選に参加したりしたくらいである。
ポーカーの専門用語に関しては、説明しているとキリがないのでそのまま記した。
ポーカーのブログ書いている人たちのように、そんな高額な大会に出るような実力者でも何でもないので、素人の戯言だととらえていただけるとありがたい。
参加した大会
参加したのは、Casino Copenhagenの500DKK Freeze Out 30 seats。
この時期、このカジノに隣接するホテルに滞在していたので、無料で入場できるという特典を知ったことと、さすがに、ちょっと花金だし、(デンマーク人金曜日15時には帰ってるし。)とフラッと500DKK(約8000円) Freeze Outの大会に出場してみた限りである。「よし、勝ちにいこう!」とかではなく「せっかくだしトーナメント参加しておこうかな」というモチベーションであった。
なおRe-buyの大会は、「金があるやつが勝ちやすい」みたいな状況があまり好きではないので、再度参加が出来ないFreeze Outにした。
19時開始のトーナメントに、仕事からぎりぎりで帰り7時過ぎに参加。一周分だけ進んでいた。
ショーダウンのカードを見たりしながら、「え?そのカードでそんな強く行くの?」「それでオールインコールしちゃう?(リバーまで行ってAのワンペアでコール)」とかを見ながら、スーテッドコネクタや、ペアや、ハイカード等をプレイするも、基本何も当たらず。ポジションがあるときに、小さいポッドを回収する。
それでも相手によってすぐ降りることがわかる人には、手無しでレイズしたり、当たってなくても強く見せかけてCベットなど、小細工はしていた。
(カジノ内撮影禁止だったのでフリー素材で。)
そうこうしている間に人数が減っていき、なんだかアベレージよりも低めでショートスタック気味になっている間に、席の異動を命じられた。
どうにかこうにかショートスタックを脱出するために、やっぱりペア等で、リレイズオールインなどで、ブラインドとアンティを回収する。いやもう半ばギャンブルやん。2回ほどかペアと2ハイカードのレースに遭遇するも、どうにか飛ばず。
このトーナメントは「BB Ante」という方式を取っていた。これは、アンティをビッグブラインドが支払う形式であった。
全体のチップは225,000(7,500×30)であり、ファイナルテーブルの頃のレベルは9-10辺りであった。平均すると、チップは1人当たり22,500である中で、レベル9 800/1600 1600であると、ビッグブラインドを通過すると3200減る。レベル10 1000/2000 2000では4000が減る。ということは、平均より下だと、2-3週何もできずにいると、勝手に負けが確定する。平均でCSI及びM(全体に対するチップの量と手持ちのスタックのサイズの目安)はレベル9で7、レベル10で5くらいである。
以下のポーカー道のページの説明では、ほぼ全員オールインかフォールドするかしかない状況になっている。
https://www.pokerdou.com/tournament/csi/
さらに、BBアンティ方式では、特にビッグブラインドを通過する際に一気に2BB取られることになる。要は一周するときの「段差」がデカい。
「逆に考えると、スタックサイズと比べて、ブラインドとアンティがやたら大きいので、ブラインドとアンティをひたすら集めれば生き残れるのでは?」と考えた私は、だれも参加していなければ、比較的強めの手でオールインをし、ブラインドとアンティを回収していた。もちろんここでBBが計算をしているタイプであれば、コールが来るはずだが、他の人の際も、なかなかコールはなかった。
似たようなことを書いている方がいて少し安心。
http://hyahhoopoker.com/others/justinbonomo
ショートスタックは本物の手でないとコールできないし、自分よりも大きいスタックの人も、私にコールして負けると、一気にショートスタックになって飛ぶので、やはり本物の手でないとコールできない。よってなかなかコールが出来ない。さらにこのサイズだと、仮に私がレイズしてリレイズオールインが飛んでくると、強くない限りざるを得ない。であれば最初から参加しないかオールインで。もちろん強い手でコールされる可能性もあるが、その確率はそこまで高くない。
(この間、9KoでオールインしてAKsに捕まって減ったりもした。同時に、他のオールインがあった場合、他の人よりも早く自分が飛んでもしょうがないので、JJでも降りたりしていた。)この辺、ほぼ手札よりも相手との位置関係とスタックサイズしか気にしていなかった。
この間、フロップをプレイしたハンドは、ビッグブラインドまで回ってきて、チェックでオープンした時だけであった。ポジションがあって相手が弱めだと、ブラフで下してやっぱりブラインドを回収していた。もはやカードよりもチップをプレイしている。
4人の時、私はボタンからJTsでオールインをし、ショートになっているBBがK3oでコールをした。結局Jが落ちて勝ったのだが、私としては元から降ろす目的で、あったのでコールは想定していなかった。さらに4割くらいの勝率かと思っていて”Sorry!”と謝ってしまったが、どうやらシミュレーターで計算するとペアと2ハイカードのレースよりも五分五分の様子である。
ヘッズアップ。
大会でヘッズアップをやるのは、実質2回目である。やり方がわからん。もはや何回かやりながら、ルールを確認していた。ボタンとSBが兼任でSBからアクションなど。ブラインドは6000/12000。チップは全体で225,000。平均で10BB切っている。もうサイズ的にレイズ→リレイズオールインくらいしかない。フロップが始まっても、もはやオールインしかない。(別途してオールインされても降りられるサイズじゃない。)
ここでも、よっぽど弱い手でない限り、激し目に、レイズとオールインばかりでやっていた。一時期大分優勢であったが、最後は、ドローでのオールインがはずれ、ペアに負け、ゲームセット。
個人的には
- 「トーナメント参加してみよう」という軽い気持ちで、棚牡丹で準優勝した感じである。
- 勝った負けたよりも、ファイナルテーブル辺りから一人減るごとに握手して回りながら挨拶して帰るあの感じが、スポーツっぽくていいな、と思っていた。
- 4人まで入賞で5人残っている際に、ディールを提案した人(彼が結局優勝した)がいて、4人は「押し、まず参加費を回収しよう。その後順位を決めよう」といっていたが、一人が「いいや。私はディールしない」といってゲームが続行した。「日本人なら、ディールしてそうだよなー。」って思った。
- 個人的には、この時点で「え、もう良くね?やっと終われる!」とか思っていた。既に開始から4時間は経過し、12時近くになっていた。え、もう良くね?終わりでいいよ。
- さらに、仕事から直帰しそのまま来たので、夕食も食べていない。仕事もコンサルの為ひたすら頭脳労働系である。チョコレートでも買ってくればよかった。休憩中なんてもう頭フラフラしながらカジノ内を歩き回っていた。
- 酒を飲みながらやっている人も多かったが、個人的には「スポーツの競技中に酒なんてありえない!」というスタンスなので、結局17時くらいから何も口にしていない。
- 3回目の休憩の後辺り(残り4人入賞確定)から、もう完全に適当になっていた。特に残り3人辺り。もうインマネしてるし、いいやん。眠いし。疲れたし。腹減ったし。レイズとかリレイズとか、ほぼない。基本降りるかオールイン。
- 休憩中には、つかれていたのと、やることがなくて、ディーラーと話していた。何人?どこから来たの?等。
- スカンジナビアなのに、噂の「スカンジナビアレイズ」を見ることは一度もなかった。これもう古い手法何だろうか?
- キャッシュアウトというのは、本当にキャッシュでアウトできるようである。
クレジットカードが不正使用されて、本当に現金に困っていたので、現金が手元に増えたのは、こちらも棚牡丹で助かることとなった。実際にこのキャッシュで新しいクレカが来るまで生活していた。
ついでに1日でポーカーのリーダーボードの結構上位に載ってしまった。
ポーカーをプレイするのは楽しいし、その背景の数学的なことを考えるのも興味深いのでずっとやっていられるのだが、1回にかかる時間が多く、体力も時間も(もちろんお金も)いろいろ消耗するので、たまにやる位がいい、と心から感じでいる。
ついでに個人的には、新しい戦略の理論を展開するくらいまでやり込まないと、個人としてやった意義が見出せそうにないことと、ポーカーでそこまで行くのは実質不可能であるので、そのような考えに至っている。
滞在先にカジノがあったら1回やる位、と考えている。