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公開日:2016年2月19日
更新日:2017年5月31日
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id=”はじめに”>はじめに
皆さんご存知のようにケンブリッジ大学には31個のカレッジがあり、様々な競争を繰り広げています。ハリーポッターさながらです。モデルになってるだけあります。さて各スポーツには、Cuppers、カッパーズと呼ばれる、ケンブリッジ大学の大会があります。別に河童は何の関係も無いし、銅も関係なさそうです。
Cuppers
Cuppers,カッパーズと呼ばれるこの大会は、おそらくカレッジにチームがある全競技に存在します。通常Lent Termの後半に開かれます。ボートだけは伝統的に別形態で、May Bumpという別形態をとっています。ケンブリッジ大学伝統の通常のリーグ戦とは別に行われます。ハリーポッターみたいなもんなんですが、現実には少し違うようです。ちょっと調べてみました。
さてまず日本語で検索しても何もでないので、とりあえず、英語で検索したところ例によってWikipediaがヒット。
Cuppers are intercollegiate sporting competitions at the Universities of Oxford and Cambridge. The term comes from the word “cup” and is an example of the Oxford “-er”. Each sport holds only one cuppers competition each year, which is open to all colleges. Most cuppers competitions use the single elimination system.
Cupにオックスフォード用語のersをつけたそうです。
The Oxford “-er”, or often “-ers”, is a colloquial and sometimes facetious suffix prevalent at Oxford University from about 1875, which is thought to have been borrowed from the slang of Rugby School.
ersなんて聞いたこと無いんですけどねぇ。オックスフォードじゃないせいですか。これにより、オックスフォードでも全く同じことをやっていることが判明しました。
歴史
The term ‘Cuppers’ has been used since 1882 at both Cambridge and Oxford. Cambridge’s original football cuppers was contested by twelve teams: nine college teams (Caius, St John’s, Clare, St Catharine’s, Pembroke, Sidney, Jesus, King’s and Trinity Hall) and three alumni teams (Old Harrovians, Trinity Etonians and Trinity Rest).
これを見る感じ、カッパーズは今から130年以上前に、サッカー大会をやったのが始まりだった様子。カレッジを見る感じ、ケンブリッジ大学発祥のようです。歴史的に見てケンブリッジ大学はオックスフォード大学のコピーなので、上の流れだと、カッパーズもまたコピー化と思っていましたが、逆のようです。
Since then, the competition has expanded to 31 teams, including Anglia Ruskin University.
その後どんどんデカくなっていて、多くのチームでやり始めるようになったそうで。
アングリアラスキン大学というのは、ケンブリッジ大学の隣にある大学です。アングリアラスキン大学ケンブリッジキャンパス。もはや違う大学なんですが、大会は合同で行ったりもします。競技によってはたまにアングリアラスキン大学が優勝したりして「・・・。」という雰囲気も見たことがあります。
Over time, the number of sports with cuppers competitions has gradually increased. The most recent addition was Cuppers Poker (Cambridge) in 2008, won by Churchill.
なんとケンブリッジにはポーカーのカッパーズまであるらしい。ちょっと聞いてみましょう。出場したらまたレポートします。
競技によってルールや制約も様々で、無制限でOBも出られる競技もあれば、現役のブループレイヤー(大学1軍メンバー)は出場できないなど、ものによります。
今回は私も参加したミックスネットボールのカッパーズについて触れてみようかと思います。
そもそもミックスネットボールって?
ネットボール
ネットボールは、女子用のバスケットボールとして考案された競技で、ドリブルが出来なかったり、ポジションによって入れるエリアが違うなど、いろいろ制約がある版のバスケットボールといった感じの競技です。詳しくは協会のホームページや日本を代表するプレイヤーのページを参照ください。
日本ネットボール協会【JNA】
ミックスネットボール
ミックスネットボールはこの競技の男女混合版です。「男女混合の女子用のバスケットボール」こう書くと、なんとも不思議な感じ。
川野 有花(ネットボール)×アスリート後援会代行・支援サイト【Athlete Yell(アスリートエール)】
日本でも大会が開催されています。
最近第一回世界大会も行われました。
Indoor Netball World Cup 2014 Mixed Opens Gold Final : Australia vs South Africa
ネットボール・カッパーズ
さて本題です。ミックスネットボール・カッパーズ2016について。
制限
ネットボールでは、大学1軍メンバーは出場禁止で、彼女たちはひたすら審判を行っていた。(競技の特性上女子チームしかない)。大学メンバーは身長が重要な競技の為、私よりも大きい方が多数。
Cambridge University Netball | Cambridge University Ladies’ Netball Club
形式
第1ラウンドは5グループにわかれ、総当たり戦。上位2チームが決勝トーナメント進出。ただし人数が揃えば1カレッジから2チーム出場もきる。
Netball Cuppers 2015 | Cambridge University Netball
結果
試合結果は、どのカレッジが優勝したかが、歴代に残っています。
さて、ワールドカップさながらなレギュレーションです。聞こえは完璧です。
ちょっとしたお祭り
競技にもよりますが、カッパーズは完全にお祭りな感じのイベントです。チームでTシャツ作ったり、おそろいのペイントをしたり。こういうのはやっぱ女の子がやったほうが気合はいっている印象。一回バスケットボールのカッパーズにも出ましたが、ただの試合だけでした。
競技の方が、普段から真剣に練習をしていないせいなのか、あまり勝ち負けにこだわっている感じでもなく、終始お祭りモード。「負けたけど楽しかった!」的な声をよく聞く。そもそもネットボール自体が、起源も競技というよりも社交の遊びだったことも相まって全体的にサークルのような雰囲気です。
競技の特性上、自分のいないコートにボールがある場合は、実質何も出来ないのですが、そんなときはマッチアップした相手と雑談してる光景すら見られます。
ある程度真剣にスポーツをやっている身としては「・・・これ、本当にスポーツ大会なの?」と思ってしまった感は否めません。
大会記念品
さてそんな「ゆるふわ系」の競技ミックスネットボールで、さらにお祭りイベントのようなカッパーズですが、記念品が配られます。今年は主催側から記念Tシャツが配られました。
ちなみにこちらがそのTシャツ。結構デザインも考えられてます。
上記のような初心者どころかルール分かってない人も参加するような大会です。当然全体的なレベルは、スポーツ大会としてみると散々なものです。しかし、なんとスポンサーもついています。
なんとスイスの投資銀行UBSがスポンサー。こういう大会でもスポンサーしちゃうんですね。「将来への投資」ということでしょうか。
よく考えれば、ケンブリッジ大学もオックスフォード大学も、そんなにスポーツが強いわけでは無い割には、スポンサーが結構ついているチームが多いです。
飲み会
いやむしろこれが本番なんじゃないかっていう。もはやちょっぴり上流階級のイベサー感は否めませんね。
終わりに
競技のクオリティは置いておいて、形式と見栄え、聞こえは相当なこのカッパーズ。機会があれば出場してみるのも楽しいかもしれませんね。