目次
公開日:2016年2月24日
更新日:2019年7月21日
はじめに
少々真面目な記事。実名でプロフィール画像は大学の公式の全く同じ写真で、身元を公開している。ちょっと検索していただいた人に知ってもらおうという単純な意図に加え、もう少し込み入った内容を、物理学のように「本質が何か」を考えたうえで、実名公開の設定にしていることを書いておきたい。
以前書いたこちらの自己紹介記事では、「検索される量が増えてきたから」としているが、これはまあ言ってみれば表向きの理由で、これのほかにも、実はビジネスを始めとした利益追求としての側面も持ち合わせています。筆者が実験物理学専攻ということもあり、何でも仮説実証してみたい性もあるので、この先見の予想が的中するかどうかは、個人的に興味深い点である。裏の目的を公開してしまったら裏じゃ無いじゃん。って言うのはありますが、まあそこは置いておいて。
なお、この記事の続きで、2年間実名ブログを続けた実体験に基づくメリット・デメリットはこちら。
テクノロジーやメディア媒体の急激な変化
近年のメディアは新聞や雑誌など紙媒体から始まり、テレビなどのマスメディアの登場から、インターネットの発展に応じて、スレッド式の掲示板やメルマガが登場してきた。その後もさらに進化を続け、ブログの機能が増え、mixi, YoutubeやFacebookなどの各種SNSの登場と、日々加速度的に進化している。これに伴いGoogleアドセンスなどの収益方法も多様化している。さらにそれぞれが出現、流行り、そして廃れていくまでのスピードも、よく言われているように加速度的に向上している印象である。
個人でも広告が貼れる時代
これからは「個の時代」とよく言われるようになって久しい。2010年代前半からは、個人メディアでも広告が貼れる時代になった。各アプリについての使い方や攻略法の情報も世に溢れている。おそらくそれらの攻略情報は短期的には役に立つ。現に私もふんだんに利用している。そして短期的な実利を得ることは、大いに可能であろう。しかし長期的な目線でコンスタントに実利を得ること見ると、おそらくそこは本質ではない。短期的なやり方ではいわゆる「小手先テクニック」で、自転車操業的に利益を得ているに過ぎない。例えば模式的にグラフで書いてみるとすれば、周期の違う長期的な曲線と、短期的な曲線の組み合わせのように表されるだろう。図で書くのが難しいのだが、長期的な直線に対し、短期的な波動の関数が載っている以下のグラフのような状況を考えている。
今後情報が個別化・個人化される
上記に関連して、人々は、新聞やテレビなどのマスメディアの式の情報から、インターネットを利用した個別に情報が検索できるようにされるようになった。上記のテレビ放送のようなマスプロ式のメディアの需要が、依然として力は持ち続けはするものの、現在までと比較して相対的に減少し、個々の人々が能動的に入手しようとする個別の情報の重要性がますます増えてくることになるだろう。
重要な情報は発信側に集まる
さて情報収集をする際、どうするだろうか?最近ではおそらくインターネットで検索するのではないだろうか?このため情報は収集すれば集まると考えている人の方が多いかもしれない。
しかしインターネットで検索して出てくる記事は既に公開されたものだけである。公開される前に、発信側は一種の根回しや「こんなこと知りませんか?」といった情報が寄せられることがある。さらにインターネットは公開されていることから、重要な情報は公開されていない可能性が高い。
しかし、相談側が情報を既に発信者の記事などの作品を見て「この人なら知っているかもしれない」と問い合わせをすることがある。これは、情報の発信側で無いと絶対にまわってくることは無いだろう。情報を発信することにより、最重要な機密事項などはまわってこないものの、ウェブで公開されている情報を検索するよりも、優先的にウェブには公開されていない非公開情報を知る機会を得ることできるようになる可能性は高い。現に数万PVのこのブログでもあるのであるから、もっとPVが伸びればなおさらであろう。
リアルとネットを相乗して利用する
上記までの理由だけでは、おそらく一般的なブロガーとしての見解に少々私の予想を追加しただけに過ぎないだろう。実名のメリットについては触れていない。
私が特に実名で顔写真を大学の公式のものと同一のものを理容師公開にした理由は、私が現在はマイナースポーツを始めとしたインターネット上以外の「リアル」で行っていることに、直接的につなげたいという部分が大きい。リアルにつなげたいという思いと、実名での利用は合理的である。匿名で行うと、リアルとネットの世界を切り離すことに他ならない。
例えば、マイナースポーツはただでさえ、コミュニティが狭いことが多い。さらに日本代表になれば、代表メンバーとして協会のページに公開される。実名で公開で行っていれば、そのことをネット上で書くことに問題はない。
しかし仮にこれを完全匿名にして行うと、このネットでの実績の恩恵を、リアルの生活で受けることは出来ない。例えば、「日本代表」として派遣されることを宣伝なども出来なくなる。このほかにも、海外で日本人が一人で、実質一人しか日本語でかけないような内容を書くことも厳しくなる。匿名では「リアルのあなた」と、「ネット上のアカウント」は別人で、あたかも接点が無いことを前提として全く別のする必要が出てくる。むしろ特定されないことを念頭において書く必要が出てくるであろうから、余計に神経を使うだろう。半匿名でも、公開情報をリンクすることは難しいだろう。また、完全に身分を明かしていない人に、その本人だと分かっている体の連絡をするのは、見ている側としても難しいものがあるだろう。
もちろん、匿名の立場を利用して全く別人格の「一人のアカウント」として活動したいのであればそれはそれで大いに構わないであろう。要は目的によることになる。
最終的に一言で言うと
ここまでで、実名顔出しでブログをやることの短期的なメリットについては述べてきた。しかし、現代の情報化社会において実名顔出しでブログを書くことの長期的な本質についてはまだ触れていない。
おそらく長期的な本質は一言で本質を言うと「信用」だろう。しかし「信用よりも実績が必要」という人も多いことだろう。ただ、実績がある人というのは、最終的には「こういう実績を持つ人に任せれば、成功する確率は、他の実績がない人よりも高い」と信用されるところにあるだろう。よって実績は信用を得るためのひとつの手段ということも出来るそうです。同時に「人間性」も相当に重要である。一発屋にならないためには、人間性と信用を築くのが、地道ですが、最も堅実な方法ではないでしょうか。
「あの人のいうことならば信用してもいいだろう」、「この人のなら共に取り組んでもいいだろう」と感じてくれ、共に何かを行うことが出来そうな、有機的な人数を増やしていく。そういう意味では、地道に中身のあるブログを更新し、信用と実績を目に見える形で積み重ねていくのは有効な手段だと考えている。実名のブログで蓄積された信用は、リアルにも反映することが出来る。
この意味では芸能人の人は羨ましい。マスメディアの力で簡単に知名度をを集められるので。少なく見積もって1%の人にしか好かれないとしても、母数が100万人いれば、1万人の「フォロワー」を獲得ということになる。おそらくそこで築いたものは、あなたがネットを駆使してコンテンツを出し続ける限り、多少の変化はありつつも、有効となることだろう。日々変化するSNSなどの媒体が変化しても、一度あるSNSやブログで信用を獲得しておくことが出来れば、サービス自体を意向することは非常に容易である。
このようにして実名顔出しのブログで「現代の固定資産」を築くことはできるのではないだろうか。
この際記事に書くことに注意をしたいことがある。反社会的なことを書かないことはもちろんのこと、ネットとリアルでは同一人物であることにより一層注意しなければならない。仮にネット上の文章では素晴らしい人として表現していても、実際に本人を見たときに、似ても似つかないような人物が出てきてしまっては、信用は築けないどころか崩壊することになるだろう。逆の場合はまだマシだとは思うが、ネットのブログなどの記事ががあまりよろしくなく、本人は素晴らしい実名アカウントの例はなかなか無いのではないだろうか。現状上手くできている自信は無いが、極力気をつけて行きたいところである。
人間の本質は、媒体には左右されない
上記の結論では、極論として「今後の高度に情報化された社会では人間は信頼を築いていく必要がある」という1点に集約される。しかしこれって、新しい見解でしょうか?インターネットが出現するどころか、新聞より前、もはや「論語」等の数千年前から既に言われていることではないだろうか。
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最近の本でも、例えばベストセラー7つの習慣やGive and Takeでも人間性の重要性は説かれている。
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特に、ただでさえ悪評は広まりやすい中、この情報社会では悪評でさえも光回線で伝播されていく。さらに数千年前と比較すると、情報の伝達スピードが上がっていることから、その人の人間性や信用が評価に値どうかなどの評価も伝播速度がさらに上がっていくことだろう。さらに良い評判、悪い評判が加速度的に広がっていくのではないだろうか。このことを考えると、伝播される元となる人間の人間性を向上し、信頼を築きやすい人物となっておくことが、今まで以上に重要になってくるのではないだろうか。
終わりに
ということで、これからの時代の本質は何かを考えた時に、影響力と信用を集めておくことが、サービスが刻一刻と変化していく状況では最重要であると判断し、その影響力がネットとリアルの両方に効果的に生かせるようにするため、多少のリスクは承知の上で、私は実名で公式プロフの画像を利用してブログを書くことにした。
最後の方は多くの本などでいわれていることと被ってしまっているが、やはり人間は、人間性と信用が重要なのは、ネット社会でも本質的に変わらないどころか、さらに重要になっていくのではないかと考えている。
この記事の続きで、2年間実名ブログを続けた実体験に基づくメリット・デメリットはこちら。