目次
公開日:2021年12月21日
更新日:2022年3月9日
シャカイジンケイケンの無いハカセシンソツから就職し、3年が経ち2回昇進し、タイトルが「プリンシパル」となった。
取得した資格も増え、仕事の幅は広がっている。そして毎日のように至る所から「転職しませんか?」と連絡が来る今日この頃。しかしなんとなく「このままでいいのかな?」と停滞感を感じる日々。このまま続けてもなんとなく先が見えている感じ。
そこへ飛び込んできた目を引くキャッチコピー「宇宙飛行士に、転職だ!」
JAXA宇宙飛行士候補選抜試験
JAXAが13年ぶりに宇宙飛行士の募集をする。
https://astro-mission.jaxa.jp/astro_selection/
/#宇宙飛行士 候補者の応募受付が開始!
\応募受付期間は本日から2022年3月4日正午(JST)までとなっております!
詳細はリンク先をご参照ください。
皆様からのご応募お待ちしております!
🧑🚀🌕🧑🚀https://t.co/KMZGAQ74dM#HelloExplorers#宇宙飛行士に転職だ— JAXA(宇宙航空研究開発機構) (@JAXA_jp) December 20, 2021
幼少期から特段宇宙好きというわけではなかったが、でも「なんだこれ?」と思うことは多々あったように思う。月では歩くだけで重力が違うから跳ねてしまうなど。
正直、転職も起業も、やろうと思えばいつでもできる。実際に国を変える転職も、起業も、理事なんかも曲がりなりにも既に経験はしている。
一方で宇宙飛行士は募集がなかなかない。
数十年前にはビザも取りにくかった中、海外旅行で気軽にハワイに行くようになったように、10-20年後には宇宙旅行も、もっと一般的になっているかもしれないが、それでも可能性は低いだろう。
経験のレア度としても、このほうが間違いなく高い。
個人的には、今までもいろいろ出来て多才と言われる一方で、「目の上のたんこぶ扱い」されたり、邪魔されることも多かったが、今までの経験スキルを活かして人類に貢献できると思えば、「生きていてよかった。」と思えそうないい人生ではないか。
色々考えているが、この心境はケンブリッジにたどり着いた時と似たような心境を感じる。
ケンブリッジ大学と私-純日本人の海外修行- 第1章・留学・入学前
これは受かろうが落ちようが是非やってみよう。損は全くない。むしろ出さないと後悔するという「高校生クイズの地方予選に出る高校生みたいなノリ」で、要綱を見てみることにした。(実際に高校生の時は、毎年高校生クイズの○×クイズをやりに行ってライオンの協賛品をもらいに行った。)
要綱
ここで要綱は以下のようである。
7. 求める人物像
(1) 国際共同事業、多国籍なメンバーシップのチームの中において、日本の代表として、多様性を尊重しつつ、ミッションを成功に導くための協調性と十分なリーダーシップを発揮できる。
(2) 来たる国際宇宙探査ミッションを見据え、様々な環境に対しても適応能力があり、宇宙という極限環境での活動においても、柔軟な思考と着眼点を持ち、自らを律しつつ、適時的確な判断と行動ができる。
(3) ミッション参加により得た経験・体験・成果を世界中の人々と共有する表現力・発信力があり、それらを活用し人類の持続的な発展や次世代のために貢献する。
8. 評価する特性
選抜試験では、以下の特性を有することを評価します。また、これらに加え、宇宙飛行士の職務遂行に寄与する傑出した固有の特性を有する場合も評価します。
(1) 宇宙飛行士の職務に対して、明確な目的意識と達成意欲の強さ
(2) 宇宙飛行士に求められる任務・訓練に耐えうる健康状態
(3) STEM分野の知識や論理的思考力、円滑な意思の疎通が図れる英語能力とともに、教育や実務経験等の中で取り組んできたことにおける専門性
(4) ミッション遂行能力(自己管理、コミュニケーション、状況認識、リーダーシップ、問題解決、チームワーク、マルチタスク等)とともに、緊急事態にも迅速かつ的確に対処する能力
(5) 様々な業務環境及び技術や社会の急速な進歩・変化に適用するために、必要な身体能力及び精神心理的適応性・強靭性を有するとともに、未経験の知識や技量を速やかに習得する能力及び未経験の作業に対して自分の知識や技量を柔軟に活用して対応する能力
(6) 日本人としての誇りを持ち、人文科学・社会科学分野を含む広範な素養・知識を有し、並びに自分と異なる文化・伝統・価値観等を有する者に対する敬意を払う国際的なチームの一員にふさわしい態度
(7) 自らの体験や成果などを外部に伝える豊かな表現力と発信力
(8) 国内・国際社会で求められる高いコンプライアンス意識
各種解説や考察は様々な媒体の記事を参考されたい。
「宇宙飛行士に、転職だ」JAXAが13年ぶり選抜試験、年齢や学歴は不問
どうやら様々なスキルセットが必要で、人間総合格闘技味が強い印象である。
おそらくこれは、一般的に地上では、いろんなスキルを持つ人を採用すればいい一方で、人数が限られている宇宙ステーションに行くには、何でも自分で出来ないとまずい、ということなのだろう。
ただこれらを見る限り、私はかなり条件を満たしている様子である。
ここで出願に際し、学歴不問になったとはいえ、業務内容と求める人物像が理工系PhDと相性が非常に良い。
個人的には学歴と英語の部分もさることながら、他の部分でも経験がある。例えば以下のような感じである。
・理工系分野:量子/物性物理学・サイバーセキュリティ・リスクマネジメント分野の経験
・アウトリーチイギリスでネイティブをおさえて複数回優勝
・チームスポーツの日本代表選手
・日本をはじめとした伝統工芸品の経験
・(別名義なので微妙なところだが)短編小説が入賞
・ダイビング・ドローン・ポーカー・チェッカー・写真などなど
何かと「日本人初慣れ」「日本代表慣れ」をしている。物理学的な考え方のおかげか、未知分野でも一定成果が出るまで瞬時に持っていくというのは日々取り組んでいることである。新しいスキルを身に付けるのも全く苦ではない。むしろ手持ち無沙汰になるとやってしまう位である。
関係する領域の実績が一通りあるどころか、いやむしろ無意識的にも宇宙飛行士向けのトレーニングと実績を積んできていたようにすら見える。
結構Fitはあるのではないか?
ただ2点気になるのは以下である。
宇宙に対する思いの強さ
宇宙船などの高密度太陽電池に応用が期待される量子ドット構造の解析の研究の経験などはある、スターウォーズは好きだし、昔は宇宙でも書ける圧力がかかったボールペンなんかも持っていた。
しかし現状宇宙関係の事業を行う会社で働いているわけではなく、航空宇宙分野でPhDを取ったわけでもないので、宇宙に対する思いは他の宇宙事業を行っている人と比較すると相対的に低いかもしれない。
ただ、物理分野では宇宙や惑星・重力関係の話は度々出てくるし、車いすの物理学者スティーブンホーキングを生で見たこともある。そして博士最終審査の前日に亡くなった際には、帳簿に記帳しに行った。
そんなこんなで直接的ではないが、なんだか常に気になる存在ではあった。
しかし、これは「アイドルのマネージャーはそのアイドルにぞっこんのファンでは成り立たない」のと同様に、ド級のファンでないほうが、冷静な目で判断できる可能性が高いとも考えられる。そもそも宇宙に行ってみたい宇宙旅行者と、業務を行う宇宙飛行士は異なるようですし。宇宙とか意識せずに「浮かびながら閉鎖空間や月で機械いじりする仕事」と捉えれば良さそうである。
医学検査
これはもうどうしようもない。
さらにどうやら宇宙空間や訓練では、地上では問題がない特性でも問題になる特性がある様子である。たとえスキル的に揃っていても身体的に問題になると、もうどうにもならない。これはもはや生まれ持った特性というのもあって対策も微妙である。こればかりは運任せかもしれない。
正直どうなるかもわからないので、対策が出来ることだけに集中し、健康診断の書類を揃え出願をすることにする。
結果がどうであれ、今後の経過はこのサイトでも公開することにする。
「宇宙飛行士に、転職だ!」