目次
公開日:2016年4月17日
更新日:2020年3月6日
人工知能(AI)が完全情報ゲームの中で最も苦手とすると考えられていた囲碁で、人間を負かしてからというもの、コンピュータの発展にさらに注目が集まってきた。
AIが発展するといっても、いわゆる単純作業や繰り返しでは強くなっているだけで、コンピュータが苦手とする創造などの部分に関してはまだまだなのではないか、と最近までは考えていた。
しかしながら、昨今では、コンピュータが作文した小説が選考を突破したり、学習したTwitterが半ば暴走したりと、着々と人間の領域を「侵略」しているようである。
さすがに絵画のような芸術分野ならコンピュータが太刀打ちできるわけないだろう、などと考えていたのも束の間、以下のソフトウェアを発見してしまった。
Deep Dream/Dream scope
このソフトは、読み込んだ写真を、顔の絵を描く様に加工してくれるソフトです。
写真をアップロードします。
Dreamscope – Turn your photos into paintings. Create and discover beautiful works of art.
例によって使いまわしているプロフ写真。
何十種類もあるテクスチャから好きなものを選びます。
Start Painting をクリックします。
はい、出来ました。
違うものでもすぐ出来ます。
なんと、これ、顔写真じゃなくてもできるみたいです。
例によって、何もないときに差し込んでいる写真を利用してやってみます。
ええ、また数十秒後・・・。
はい、こんな感じ。
他のでもこんな。落書きのようなテクスチャ等。
これなんてもはやゴッホみたいですね。
額に入れて飾っておけば何億円もする絵に見えなくもないかも。
しかも所要時間30秒ほど。写真を撮る速度を考えても、頑張れば1分以内に出来そう。
芸術家の危機?
この流れでは、画家も結構窮地に立たされそうな予感がします。確かに、芸術は人間が作ったものでないと温かみを感じることはない、などという意見もあるかとは思います。しかしながらそのような背景や技術がわかるレベルの人々は非常に限られていますし、凡人、一般大衆の目には見分けがつかなくなってきており、さらにその傾向は強くなっていくことでしょう。
よって、完全になくなるというわけではないと思いますが、より競争が激しくなったり、コンピュータとの差別化に苦労しそうな領域になりそうです。
絶対に安全な領域
それでも絶対に人工知能がまねできないものがあります。それは絵を描いている「間」でしょう。絵を描いている間の画家とのコミュニケーションはまねできないでしょう。
一般的に成果物ではなくこういった「空間や雰囲気」などライブ感覚の伴うものは、さすがに現段階の人工知能と近未来型のAIには難しいのではないでしょうか。
ただし、それでも人間と全く見分けのつかないロボットやクローン人間が出てきたら、分かりません。
終わりに
人工知能は今後も発展していくでしょう。それは置いておいても、このソフト自分で取った写真を芸術っぽくするという意味でも面白いので、是非試してみてはいかがでしょうか?