反省と納得、自分との戦い。スポーツをはじめ、ひいては人生に重要なもの


久々にコーフボールのことを書く。

ケンブリッジ大学コーフボールクラブでは、昨シーズンには主将にも推薦されたり、オリエンテーションのパンフレット写真にも採用されたりと、主要人物の一人となってきている。2016/2017年今期は、スターティングメンバ―として出場している他、フリーパスというサッカーでいうところのフリーキックを担当しており、スコアラーの一角を担っている。

参考までにこちらは、地方のクラブリーグの得点ランキング。私は1部リーグ約100人中7位に位置している。ペナルティ、サッカーでいうところのPKを除く得点、フィールドゴールだけでは約100人中3位。ちなみにシーズン名は年が間違えているが、最終更新日時的にも今年のものである。

http://www.cambskorfball.co.uk/results/Upload/Stats1.htm

コーフボールは1チームコートに立つのは男女8人、男4人、女4人の組み合わせである。これ以外の布陣はない。よって男子のスターティングメンバーは4人。

メンバーの何人かは、何らかの形で国の代表として国際試合に出ている。そのような選手は全員男性である。ケンブリッジとオックスフォードの歴史的な成り立ちも関係しているとは思うが、女性プレイヤーで強い人がなかなか入学してこない特徴が少なからずある。たまにいるのは、オランダ人の短期留学生など。

今年のスターティングメンバ―男子は、

  • 2m近い昨年のイギリスユニバーシアード・U23共に代表。昨年インカレ得点王。国際試合でプレイヤーオブザマッチ受賞。おそらく同世代ではイギリス最強レベルなんではないか?という感じ。今年は日程が合わないから国際試合には行かないといっていた。
  • 190㎝近い体格がいいバスケ経験者。イギリス人。
  • 183cmくらいの今年のイギリスユニバーシアード代表。
  • 私 178cm 靴入れても 182cm程。日本人。

である。コーチは現役のウェールズ代表女性170㎝と、2m近い元イギリス大学代表男性である。

 

私は、ディフェンス能力が買われているらしく、毎回相手の「エース潰し」を任されている。2mの彼は、プレイスタイル的に、特に動きが速い相手に対するディフェンスは苦手なようである。

コーフボールにはディフェンデッド「守られている状態ではシュートを打ってはいけない」というルールがあり、ディフェンスを振り切らないとシュートを打てないというルールがある。このルールの関係で多少身長が低くても、うまく守ることができるルールがある。またコーフボールは、ルール上基本的にマッチアップのマンツーマン以外のディフェンスはない。よって、試合によっては1時間同じ相手とマッチアップを続けることになる。

大学の大会で重要なものがBritish University and College Sports(BUCS)と呼ばれる。日本でいうところのインカレである。全英で約60チームが参加している。インカレの一次予選は8会場に分かれて行われ、私たちが参加したものはケンブリッジ大学で行われ、最終予選4か所に分かれ、イーストアングリア大学(University of East Anglia, UEA)で行われた。

今回どうにかこうにか、東イングランド地方大会インカレ最終予選決勝戦に駒を進めた。相手はホームのイーストアングリア大学。ちなみに去年は12-6で勝っている。

 

この試合でもエース潰しを任される。試合前のチームトークの前にも監督に呼び出され、相手選手を視察しに行く。

この相手はイングランドプレミアディビジョンというイギリス最高レベルのリーグで得点王争いをしている選手。(Paul Debenham)。本記事執筆時点で得点ランキング3位。イギリスユニバーシアード代表にも何度も選ばれている。要するに、イギリスを代表するレベルのスコアラーである。

 

https://en.wikipedia.org/wiki/2016%E2%80%9317_England_Korfball_League

http://www.worldkorfball.org/players/paul-debenham-3356

ついでに次このU23イングランド代表メンバーリンクを見ると、1ページ目に出ている男性4人中3人はこの記事に出てきている。

http://www.worldkorfball.org/teams/england-u23-136

1人は2mの同僚Oliver Bell。

1人はノッティンガム大学のMarcus Tighe。ケンブリッジ大学コーフボールクラブのFacebookページに上がっている写真。私にマッチアップしているこの方。この写真の時の試合は僅差で負けたが、この記事で取り上げている試合の直前におこなわれた準決勝での再試合でリベンジを果たした。

https://www.facebook.com/CUKorfClub/photos/rpd.100001892843521/1857861561098506/?type=3&theater

もう1人はサウザンプトン大学のNikesh Patel。我々の間では、昨年の大会の際(確か決勝?)にリバウンドの際にジャンプして、コーフに手が当たっていたので有名。

残る1人が今回のイーストアングリア大学の選手(Paul Debenham)である。写真はこのTweetの左から2番目。

雰囲気的にもギャラリーは土地柄もあり、ホームのイーストアングリアの応援ばかりで完全にアウェイの中、試合が始まる。相手側の作戦では、どうやら私とは反対側のコートに入った。コーフボールはオフェンスとディフェンスがコートが分かれているので、逆側のコートに入ると、実質上交代を駆使しない限り、何も手出しができない。コーフボールでは交代枠が8回までと決められているので、コート上の選手を反対側のコートに投入するには、1回交代で控えになり、再度逆側のコートに選手を投入という2回交代枠を使う必要がある。

私は、その交代枠を2回使われて、先述の選手(Paul Debenham)とのマッチアップを任された。身長的には、彼は185㎝くらいだろうか。自分よりは少し大きいが、そこまで大きくはない。様子を見ているのか、そこまで仕掛けてはこない。べったりと張り付き、最初の何本かはどうにか止めていた。

この時、既に得点は3点差くらいでビハインドであった。UEAは100人を超える6軍まである大御所である。人数的にも40人ほどで、2軍位までしか大会に出場していないケンブリッジよりも統計的に勝っている。

それでもひたすら張り付くようにして粘っていた。しかし遠めから体勢を崩しつつ撃たれたシュートが入ってしまった。

監督「あれはしょうがない。次!」

とはいうものの、少々焦り、少々きつめにディフェンスをした。そうしたら、次は、ディフェンスに行ったら、相手にフェイントをかけられて少し当たり、相手が倒れた。結果フリーパス(フリーキック相当)を献上。(私は、これは当たったとはいうものの、少しだけで倒れるほどではなかったので、シミュレーションだと思っている。)。これが結局直接は入らなかったが、決められてしまう。気分的にはすでに2点やられた気分であった。

いくらシミュレーションだと思っても、判断は審判による。精神的に焦っているのを感じた。その後1回決定的なアシストポジションに入られてしまった。オフェンスでも焦りからか、決定的なシュートを外した。それ以外は目立ったものはなかったが、精彩を欠いていたのは間違いないだろう。

この試合はそのまま4,5点差で負けた。

 

試合後の円陣で監督は、「2位通過は全然悪くない。よくやった。皆さんお疲れ!」

という感じであった。

 

 

私は1人で込み上げてくるものがあり、円陣中に1人で涙を流していた。

 

 

それを見た監督は私に対し、「よくやったじゃないか、相手はイングランドを代表するレベルのスコアラーなんだし、よく抑えていたように思う。どちらにしろ、お前が完全に抑えていたとしても、この試合は負けていた。」という感じの諭しがあった。メンバーもまあ、これは負けてもしょうがないというような印象を持っていた人が大半のようであった。

しかしながら個人的には、試合に負けたというよりも、相手が誰であれ、まだまだ完全にディフェンスしきれていなかったことや、それに伴って精彩を欠いてしまったことなど、心身ともに至らなさを感じたことと、重大な役を任されていたいたものの、任務遂行不足の申し訳なさからであった。

ただ悔しかった。

同時に、この時いかにコーフボールに真剣に取り組んでいたかに改めて気付かされた。

 

私もどうにか変えようとはしているものの、イギリスでは結構知っている人はいるものの、日本では知っての通り、コーフボールはまだまだ認知度も注目度も低い。いろいろ取り組んでいる人がいる中で、確かに私自身も、ベンチャースポーツと呼ぶように提唱したり、日本代表倶楽部を運営したりなどをして、無名競技全体のイメージや環境を変えようとはしており、実際に変わっても来ている。しかしながらそれらは、マネージャーやアントレプレナーとして競技をみた場合に重要な点である。

アスリート・プレイヤーとして競技に取り組んでいる最中は、知名度や注目されているかどうかなんてどうでもよく、純粋に自分のパフォーマンスに納得がいくものであったかどうかが全てであり、それ以上でもそれ以下でもない。

外的なものに評価を求めても何にもならない。競技が有名かどうかなんて関係ない。スポーツを含め人生の多くは、は相手との戦いというよりも、自分との戦いなのだから。よくそんな遊びに熱くなれるね、という意見もあるかもしれない。しかし、泣くほど真剣にやらなければ、遊びにすらならない。何事もやるからには真剣に、誠実に、本気で取り組みたい。

 

上記のように、インカレ最終予選を第2シードで突破し3月の本戦に出場する。必ず「借り」は返したい。

 

追記

結局インカレ本選も、このUEAが優勝した。

私がマッチアップしていた選手はワールドゲームズ2017のイギリス代表に選出されていた。

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