「運命の赤い糸」の存在を実験物理学的に検証しようとするとこうなる。


はじめに

運命の赤い糸はご存知だろうか。結婚する相手、要するに運命の相手は最初から決まっているという伝説である。当然、目には見えない。さてそれがあるかどうかを証明するために実験物理学的な観点で検証しようとするとどうなるかを考えた。

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【感動】運命はある!と証明してくれる画像が話題に | LIFE IS…(ライフイズ)

 

運命の赤い糸の科学的な証明実験

その実験とは・・・

44人の男子学生に同じTシャツを2晩着てもらい、50人の女子学生にそのTシャツの匂いをかいでもらって、好感度を採点するというものです

「とってもいい感じラブラブ」から「とっても嫌叫び」まで10段階評価で採点をしたのですが

MHC型が似ていれば似ているほど女子学生の採点は辛くなりガーン

かけ離れているほど良い評価ラブラブ!をするという結果が出ました。

ちなみに、同じ実験を男子学生同士で行なっても、まったく同じ傾向が出たそうです

つまり・・・

私達は性別に関係なく、自分と違うMHC型を持った相手に惹かれる、というわけです

ameblo.jp

 こういった誰を良いか悪いかと思う判定の実験的な検証は既に行われているようです。ただ、結婚に至るかどうかというのはまた別問題のようにも思います。

また、誰が良いか悪いかの判定により、どういう人が好きかという傾向は把握できそうです。しかしながら特定の個人と結ばれているか、という結論には程遠くなっています。

 

 

blogs.yahoo.co.jp

同様にDNAによる好みの判定です。

 

米ニュージャージー州在住のライアンさんとジョーダンさんご夫婦。
2人は、友人の紹介を通じて2004年に知り合い、お付き合いをし、結婚し、そして子供が生まれ……いうなれば、ごく普通の歴史を刻んできたご夫婦。
しかし、数年前、妻のジョーダンさんが自身が子供の頃に撮影した1本のホームビデオを見ていたことろ、衝撃的事実に気がついたのだ。
なんと、そこに、未来の夫ライアンさんも映っていたのだ。
もちろんその頃は、知り合いでも何でもないお互い赤の他人である。

lifeis777.xyz

 昔のホームビデオに現在の夫が写っていたから、運命はある。という結論のようです。海外旅行先で友達に会ったりすることもあるので、その範囲内のような気がします。

 

実験物理学的

実験物理学というのは、実験を繰り返すことによりデータを集めそのデータを元に統計的に結論を出す方法です。よって、結論を出すには回数を重ねる必要があります。

 

ドラマガリレオの第一話、炭酸レーザーで殺人をする際、レーザーが偶然当たるのではなく、レーザーが被害者に当たるまで何十回も殺人未遂を繰り返したということを湯川先生(福山雅治)は実験を繰り返すことにより、証明していました。(科学的な是非はここでは置いておきましょう。)

 

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【福山雅治】ガリレオ・湯川学教授による深すぎる名言集のまとめ | Topicks[トピックス]

 

運命を実験物理学的に証明するために必要な実験条件

さて本題ですが、取り掛かるための条件を考えて見ましょう。

そもそもの運命の糸の定義

通説から考えて、「ある特定の個人に対して、結ばれるとされるもう一人の特定の個人」

可能性のある人間の数

でしょう。よって現在の世界の人口と人の一生を考えると、同じ時期に存在できる人口は、適当に概算して約120億人(人の一生の間に同じくらいの人数が生まれてきて、死んでいくから)。

結局結婚する相手は大体同年代としましょう。なので可能性のある人は、適当に1億人としましょう。

LGBTの可能性もあるので結婚する相手はそのまま、

「1億人-家族などの血縁の人と自分≒大体1億人」

大体億人から数人引いても大体1億人です。

 

試行回数

1億人の中から特定の1人を見つけ出すことが必然か、必然じゃないかを考えるには、まあ100分の1の100万回くらい繰り返せば分かりそうです。統計的にはもっと細かい決め方があるはずですが、まあ細かいことは置いておいて。

 

よって、やり方としては、

人生を似たような条件で100万回繰り返して、ある1人に注目し、その人の人生で、有意差があるくらい、例えば30万回以上同じ人と結婚していた場合には、その相手の人が、注目していた人に対する運命の人といえるでしょう。

 

しかしながら・・・

ご存知のように、現在人間の人生を、同じような初期条件で何万回も繰り返しデータを集めることは出来ません。よって実験が出来ません。実験が出来ない場合にはデータを集めることが出来ないので、実験的に証明することは出来ません。

違う条件で100万人に注目して、相手を確認しようにも、百万人がそれぞれ違う人、つまり違う条件なので対称実験になりません。よってやる価値がありません。

仮に出来たとしても、人生例えば80年を、100万回繰り返すには、単純計算で8億年かかるので、長すぎます。

参考までに12億年前に多細胞生物が地球上に誕生したそうです。

多細胞生物の登場 12億年前

地球カレンダー 46億年の歴史を1年で見る・21世紀の歩き方大研究

 

結論

結論は実験物理学的には証明出来ません。ただ、証明できないことが明らかになった場合には、それ以上考える必要が無いという正当な理由が出来る。考えてもだめであることが分かるものを考えるというのは生産的ではない、と考えることは出来ませんか?

考えられること、自分が変えられることだけを考えたほうが効率もよいでしょう。

 

終わりに

「分からない」、という結論は一緒でも、視点を変えるとこういう考え方も出来ます。ただ、「証明できないんだから、役に立たないじゃん。」といわれると、確かにそれまでな気もする。

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