三井物産の博士課程採用枠は有効か?を海外大博士課程在籍者が考えてみた。


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ブログの管理人が海外とはいえ、博士課程の学生であること、最近周りのシニアの人々が、興味本位なのか何なのかはわかりませんが、私の卒業後の進路について聞いてくることが多くなった今日この頃に、目に入ってくる制度だったので、少し考察してみることにしました。ただし個人的なバイアスがかなりかかっているかと思います。

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三井物産、異例の博士課程採用スタート!文理不問、専門性も不問…採用担当者が語る「考え方の多様性」とは (withnews) – Yahoo!ニュース

三井物産、博士課程修了者を対象とした新しい採用枠設ける

就職市場で人気のある総合商社三井物産が博士採用を設定したそうです。

www.fnn-news.com

こういうインタビュー記事があったのでこれを見ながら行きましょうか。

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headlines.yahoo.co.jp

www.asahi.com

博士課程の人は思考力がある

博士課程は思考力があるというのは、あっているんでしょうか?個人的にはこれは分野と、個人の能力に大きく依存するような…?と思っています。

知る限りでは、専門性が高いとはいっても、思考能力は、たとえ大学教授であっても、ダメな人はダメですから…。

博士課程の人はクローズドな世界で本物を極めてきた人

クローズドで狭い世界なのは正しいでしょう。むしろそれが狭い視野の頭堅い人な気がしてならないのですけども。考え方の多様性、としては、こういう人を「頭固いやつだ。」といって相手にしない、または、この専門だけ高い人が「そんなことも知らないのか」と周りをバカにしないような、相互理解、いわゆる高いコミュニケーション力が必要な気がしてしまいます。

また、人によるとは思いますが、博士課程で専門性が高いというだけで、あたかも自分がかなり優れた人物であると自認(というか勘違い?)してしまっているパターンがあります。実際はその分野での専門知識が多いだけの可能性が高いだけですが、プライドが高くなってしまっている博士の学生も多いことでしょう。

待遇

この記事を見る感じだと、細かくは書いてはいないものの、「海外経験は無いものの」と書いてあるので 学歴も専攻も不問とはいえ、おそらく日本の大学の博士課程を修了した人物でしょう。

https://mitsui.i-web.jpn.com/2016/contents/guide/doctoral_course_requirements.pdf

この会社はグローバル採用に力を入れているらしいので、他の企業と比較してみることにします。例えばケンブリッジ大学は、卒業生の評価ランキングで世界3位となっています。

ameblo.jp

Global Companies Rank Universities – NYTimes.com

中でも特に学費が免除で、生活費が支給となっているいわば奨学生・特待生には、通常の大学が運営するキャリアセンターのイベントのほかにものセミナーやリクルーターなどが接触してくることがあります。

ちょっと面白そうだからという理由で勧誘が来た参加した以下のものでは、ヨーロッパ何カ国かの大学の大学院生全体をターゲットにしていますが、結果的には大半がオックスフォード大学かケンブリッジ大学の理工系の博士課程の奨学生でした。

他のサイトによっても、博士課程の初任給平均は30,000ポンド(≒550万円(1GBP≒186円))となっています。

www.payscale.com

このため想定するターゲットが日本の博士専攻不問と、海外の就職に強そうな専攻と、違うとはいえ、博士過程採用に力を入れているグローバル企業の博士新卒の待遇と比較すると、場合によっては半分未満のようです。

ただ、仮にグローバル採用に力を入れているんだったら、待遇もグローバルスタンダードにしたほうが、困難ではあるでしょうが、国籍問わずにいい人が取れそうです。 (そもそも「グローバル」の単語の意味や感じ方が会社や社会によって、それぞれ違っていそうです。)

いわゆるグローバル企業はPhDの実績も多く、扱いにも慣れているでしょうから、今回初めての試みとしては、まだまだ手探りの部分もあるように思います。

ただ、それでも、為替の関係もあるし、福利厚生などのその他の要素もありますが、仮に新入社員としての手取りだけを概算すると、博士過程の学生よりも給料が安いことになってしまいます。

私の個人的には…?

一応私の個人ブログなんで自分のことも少しは考えてみます。私みたいな海外大の人をこの採用枠が考慮しているのかどうかは別として、上記の記事からすると、

  • 全く違うスポーツ2競技で日本代表選手
  • 海外で日本にはない博士の教育を受けている、ついでに奨学生
  • 英国政府アドバイザーからタンザニアのスラムまで幅広く交流

上記の組み合わせだと、役立つかどうかは別としても経験と考え方のダイバーシティとしては、客観的に考えても、他の人とは被ることはないでしょう。就活に有利だからやってる、的なこと全く考えずに単に好き勝手やってるだけですが、意外といい線いってるんじゃないでしょうか?よってもし個人的に仮に私が申し込んだら、相手にしてくれるのかどうかは気になるところです。

結局は個人次第なのではないのか…?

小学校中学校の義務教育から始まり、上がっていくにつれて進路と経験の多様性が出てきます。高校からはさらに分かれ、大学ではより分かれます。博士課程まで行くといわゆる教育という観点では最も細部まで分かれたのでしょう。

特に昨今の博士課程では、例えば学問を追求してみたいからという理由で、ちょっとやった就活でほぼ無双状態だった人から、就職が全く決まらなかったから、ほかに選択肢がなく進学せざるを得なかった人まで幅広くなり、肩書や出身だけでは実力をつかみにくくなっているのではないでしょうか。大学学部や修士までの所属よりも、より個人的な能力に幅が出てきているはずです。

終わりに

どこかで読んだ気がしますが、「末は博士か大臣か」と言われた時代から、「博士の末」が心配されるこのご時世、ちょっとは、博士課程(の一部の使えそうな人)に目を向ける人が出てきたのでしょうか。実際博士課程には、ステレオタイプ通りの人で、チームプレイは全くダメな人も多いでしょうから、やはりどんなに枠を設けて採用しようと視点も、結局は個人次第なんでしょうね。

いろんな人材を取りたいという意図はわかりますが、知っている限りでは、博士課程の学生には相当に幅があるので、個人的には「博士枠」ではなくても、「博士課程でもいい人がいれば取りますよ」アピールでもよかったように思います。ただ、そのアピールとして「博士枠」と言ったのであれば、メディアにかなり取り上げられていますので良い宣伝にはなっていますね。

まだまだ本試みは今回が初なのでどうなるかは分かりませんが、こういう試みで、長期的に見れば日本勢の国際的な競争力が上がるのであれば、良い制度となっていくのかもしれません。

参考リンク

careerpark.jp

www.asahi.com

yukan-news.ameba.jp

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