ケンブリッジ大学キャベンディッシュ研究所のミュージアム(博物館)


はじめに

ケンブリッジ大学キャベンディッシュ研究所は、単一の研究所からのノーベル賞輩出数が世界最多の29人を誇る実験物理学のメッカとしても知られています。キャベンディッシュ研究所には、数々の功績を称えたミュージアムがあります。

 そもそもキャベンディッシュ研究所とは?

そもそもこのキャベンディッシュ研究所とは、ケンブリッジ大学の物理学科の異名です。

GoogleでCavendish Laboratoryと検索しても、Department of Physics, University of Cambridge がトップに表示されます。

www.phy.cam.ac.uk

オームの法則をオームが発見する10年前には既に発見をしていたといわれるほどの天才物理学者、ヘンリーキャベンディッシュ卿の名にちなんでいます。

キャヴェンディッシュ研究所 – Wikipedia

最もノーベル賞を輩出した研究所として知られ、の輩出数が研究所単位では世界最高で29人に上ります。

尚現在の研究所は、一度移設が行われているため、マクスウェルなどが研究を行っていたところとは異なります。

現在の研究所は、町の中心から約2Km西へ行ったWest Cambridgeというエリアに属しています。このエリアには研究所とちょっとした売店以外は本当に何も無く、一歩外へ出歩くと、地平線が見えるレベルの草原が広がっています。

ミュージアム

それらの研究の成果を称えたミュージアムが現在の研究所の廊下の一角に作られています。廊下は物音もしないくらい非常に静かです。

一角にあるミュージアム見取り図。

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キャベンディッシュミュージアム

第一パートは並べ方は第二次世界大戦後まで歴代順に並んでおり、第二パートは戦後のX線と低温物理学についてのものです。

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キャベンディッシュ研究所についての説明

ざっくり内容を書くと

ケンブリッジ大学ではトライポス(ケンブリッジ大学の有名な試験)が開始された1851年から物理学の教育が始まった。しかし当初は大学院レベルの内容と、理論物理のみであった。

1869年に、セナタ(大学委員会のようなもの)はフルサポートの実験物理学の教授職に投資することを勧めたが、大学は金銭的に厳しかったが、翌年1870年、ヘンリーキャベンディッシュの子息が寄付する形で、キャベンディッシュ卿の名をとった研究所が設立された。

このミュージアムはキャベンディッシュ研究所で行われた第二次世界大戦前までの研究を網羅している。

こんな感じかな?最終段落は網羅されていない分野の名前が羅列されている。

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超人マクスウェルのコーナー。

大学で理系を選択していたらもはや知らない人はいない電磁気の方程式「マクスウェル方程式」のマクスウェルは、初代研究所所長ということもあり、彼のコーナーが設けられている。

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様々な道具。かなり多くの分野で重要な功績を残している。

ジェームズ・クラーク・マクスウェル – Wikipedia

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マクスウェルが使っていたらしい机。

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彼が在籍していたトリニティカレッジからの手紙。

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机の上には、「飲み物や食べ物を置かないでください」

ありがたい机だから飲み食いしちゃだめよ。と書いてあります。

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ノーベル賞受賞者の顔写真と成果年表

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パネル1枚には収まりきらず、2枚で飾られています。

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数々の模型とその説明。それぞれの発明や発見が装置や研究背景などと共に詳細に書かれています。

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DNAが二重螺旋構造であることを証明した模型。

元々は触れるつくりだったそうですが、DNAの模型の一部を折って持って帰ってしまう観光客が非常に多かったらしく、ガラス張りの中に置かれることになってしまったそうです。

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DNAの二重らせん構造であることを発見するためには、X線を使う必要がありました。

X線は健康診断で使われるレントゲンに使われています。X線で物質の構造を評価する法則に、ブラッグの法則というものがあります。そのブラッグさん。

キャベンディッシュ研究所にはブラッグビルディングというこの人を称えた建物も存在します。

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私のオフィスはモット(Mott)ビルディングという建物にあるのですが、そのモットさん。普段通る廊下にひっそりとたたづんでいます。

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とモットさんの功績。モット絶縁体と呼ばれる物質も存在します。

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電子顕微鏡について。

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初号機・・・?

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さらに詳しくは、大学公式ページ等を参照ください。

www.cam.ac.uk

最近ではこの研究所も物理学だけでなく、産学連携やサステナビリティなどの応用分野にも力を入れ始めており持続可能性分野で奨学金を出したりもしています。修士号を関連分野で取得していること以外何の制約条件もないので興味がある方は応募することをおすすめします。

Winton Programme for the Physics of Sustainability

終わりに

普段は、このミュージアムがある廊下の隣にあるレクチャーシアターで講演があることが多く、筆者をはじめとした関係者は講演開始数分前に、このミュージアムは見向きもせずに素通りしています。慣れって怖いですね。

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